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第4回ウェブ読書会発表/『ドグラ・マグラ/夢野久作』

第4回ウェブ読書会発表です。今回の参加者は私、ちゃくま1名です。前回に引き続きとなります。

www.kurase.com

引き続き読書会を開催します。どなた様もお気軽に参加下さい。

この作品は長いので当面続けます。一気に読み終えることは可能ですが今回は不定期に気長に読んでいく予定です

読書会に次回以降、この作品で参加下さる場合、読了でも途中でも自由です。開催期間は未定ですが次回開催は2,018年1月15日締め切り。同1月17日頃発表の予定です。

ブログをやっていなくてもネット環境さえあれば、どなたも参加できます。運営サイト(ブログなど)がある場合は希望によりリンクを貼らせて頂きます。(商用、その他不適切な場合はのぞく)

文字数は、参加者がわかりませんでしたので1,000文字程度まで、としておりましたが、柔軟に対応します。もちろん、短くてもかまいません。簡単な感想でも、濃い感想でも自由です。私一人の場合は長めに書いて発表しています。

第四回ウェブ読書会発表

それでは発表です。

『ドグラ・マグラ/夢野久作』

 

読了したページ

文庫本「上」P151まで

 

ドグラ・マグラ (上) (角川文庫)

ドグラ・マグラ (上) (角川文庫)

 

( 初めは無料の電子書籍で読んでいましたが、結局 紙の文庫本を上下とも買いました。私の場合は、その方が読みやすいです。) 

当初、この作品はいったい、どういう種類のストーリーなのか全く見当が付きませんでした。ただし主人公が記憶喪失になっている状態でスタートしています。このことから昼ドラのようなサスペンスか、、もしくは「土曜サスペンス」のようなミステリーかと想定しつつ読み始めました。

実際、序盤で「6号室の令嬢」が初めて登場する場面は、ふた昔前位の昼ドラを連想します。「やはり昼ドラサスペンス系?」と。最初に抱いた違和感は若林先生の長い語りです。肝心の両先生が、なぜかいつまでたっても登場しない。それなのに、なぜか若林博士の説明は延々続く。「これはもしかして。」と気付き始めた矢先のことです。やはり両先生は不審な死を遂げたことが判明します。

もっとも、世間的には事故死として処理され、若林博士もそれを受け入れています。ただ、その受け入れ方が、どうも「事故死であることを不審に思わないで欲しい」という無言の誘導的な説明ととれる件が気になります。

さらに、正木先生が生前書いたという「キチガイ地獄外道祭文」という冊子がそのまま文中に掲載される形になっています。この冊子は丸ごと掲載されています。35ぺージ以上前後です。少し連想したのは、カラーマーゾフの兄弟の『大審問官』です。もちろん内容は全く違います。だいぶ前に読んだ作品なので内容はすっかり忘れてしまったのですが、とにかく難解で苦労して読んだ記憶だけはあります。連想したのは「小説に組み込まれた長い独立した文章」という位置づけのスタイルです。ここでの「キチガイ地獄外道祭文」は「『大審問官』に相当する位置づけなのだろうか?」と思いつつスタートしました。読んでみるとあのような難解さはなく、むしろ内容自体は明確です。ただ、「ここに書かれたことがこの作品「(ドグラ・マグラ)の本質なのだろうか?」という思いが沸きました。

生前、正木先生はこの文章を木魚をたたきながら読み上げていたそうです。それを読んで、またまた連想した人がいます。それは晩年の一休さんです。ともかくは正木先生という人は、あの一休さんのようですね。(アニメの一休さんではなく晩年のエピソードで聞く一休さんのことです。骸骨を棒に掲げ歩き回ったというエピソードがあります。)一見、ふざけているようですが、実は人に対する愛情が深いのです。そして正義感も強い。さらには利権が入り混じった界隈からすれば煙たがられることも平気で言いきってしまう潔さがあったようです。

さらに正木先生は資産家であったらしい。若林博士は正木先生と同郷同輩だそうでさらに、才能に恵まれ、資産もあり、斎藤先生にまで認められていた。それらのことを若林先生は嫉妬したりはしなかったのか、ということも気になるところです。

「キチガイ地獄外道祭文」は結構長いのでまだ途中ですが、おそらく内容は精神病患者が受けている厳しい現状の暴露と改善を書いたものでしょう。そこから垣間見えるのは、人間が残酷にもなり得る皮肉です。今後の展開として予測することは以下の通りです。さて、実際はどんな展開になるのでしょう。

  • 若林先生が正木先生に嫉妬の念を抱いているのではないか
  • 「キチガイ地獄外道祭文」が公になることで現松原総務長が斎藤先生と正木先生の抹殺を考えたのではないか
  • 現松原総務長と若林先生が正木、斎藤先生を殺害したのではないか
  • 「キチガイ地獄外道祭文」で触れているように精神病ではない「6号室の令嬢」を病院に閉じ込めているのではないか。
  • 「6号室の令嬢」は一連の秘密を何か知ってしまったのではないか。

それにしても驚くのは、この作品が昭和10年に発表されたものだということです。全く古さを感じません。もちろん、現代ではタブーとされて使われない言葉などはあります。けれども例えば若林先生の語りから精神医学における当時の見解が垣間見えます。それが全く現代、私たちが抱く感覚と変わり有りません。

また、記憶の不確かさ、自分という概念のあやうさ、これもまた現代抱く見解と変わり有りません。裏を返せばその世界が昭和10年から何も変わっていない現れでもあります。それよりも夢野久作氏の 圧倒的な筆の力は圧巻です。ページをめくるとグイグイ引き込まれます。例えが変ですが例えばマンガ「ガラスの仮面」を子供の頃初めて読んだ時の感覚・・とでもいうのでしょうか。本の世界にグイグイ引き込まれます。

以上、次回に続きます。

 

次回、読書会詳細はこちらをご覧ください。