「限られた条件を活用すること」の必要性を今朝の新聞記事から学びました。
日経新聞では、期日前投票を巧みに活用している政党の事例が紹介されています。期日前投票が伸びているのは、単に有権者側の事情だけではなかったようです。
2017年の衆議院選で期日前投票の比率が全国では38%、最多の秋田県は52%だったそうです。こうした背景を受けて選挙の戦い方を巧みに攻略している政党の例に触れています。
街頭演説と言えば繁華街のイメージがあります。けれども最近は町役場のようなところで行う事が多いそうです。
もともと人が歩いていない場所でも人気者が来れば人が集まるそう。「人気者」を追って行くと、いつの間にか期日前投票所にたどり着く流れだそうです。
選挙には「三日攻防」という言葉があるそうです。以前は最終の木金土が重要だったのですが、現在は最初の三日が勝敗を分けるというように変化しているそうです。
選挙に当選するためには、こうした変化にどう対応できるかも見どころであるそうです。
確かに、こうした選挙の変化に向けて、巧みに有効活用した自民党は一見「ズルい」かに見えます。けれどもそうではないのですよね。(指示するかしないかは別として)
人の動向、変化を把握したうえで、どうすれば多く投票してもらえるか、こうしたことを総合的に判断できるか否かということも必要な事です。
状況をすべて利用しまくるくらいの貪欲さがなければ、政治を託すことなどできません。
同時にこうした戦略って、スーパーが「どうすればもっと買ってもらえるか」の戦略と何ら変わりないんですよね。選挙って多分、かなりの人がどこに誰に投じるかははっきり決まっていません。
スーパーに買い物に行くときに「何を買うか」と決めずに行く人は多いはずです。この時買うか買わないかはちょっとした気分やきっかけが結果を出します。選挙も似たようなものかもしれません。
直前まで「どこに、誰に」投票するかと迷う。そういうときに結論を出すきっかけがあれば人はスッキリしてしまいたいので投票してしまう。
キャベツにするかレタスにするか大根にするかと、モヤモヤしていたとき「レタスがおいしですよ!」と声を上げる店員さんがいたらレタスを買ってしまう。そんな心理をきっと多くの人は抱えていると思います。
こうしたあり方が良いか悪いかは脇に置くとして、現状はそんな側面があるようですね。
何らかの結果を出さなくてはいけない時、どうしても変えられない制限はどんな状況でもあります。そこで制限をただぼんやりと受け止めるだけなのか、それとも制限を受け止めつつも可能なことを駆使するのか、その違いが結果の違いを産むということかと。
私自身も様々な制限があります。けれどもその制限にただ嘆いていても何も変わりません。そうであれば制限を最大活用する道を選択すればいいのだと気付かされました。
一見、単なる選挙に関する時事的な話題です。ですがどんなことからも人はヒントを受けることが出来るものです。