本を読む重要性はわかっていても・・
- そもそも、どの本を読んだら良いかわからない
- 読書を、どう活かせばいいかわからない
- 教養が大事と言われているけど、どんな効果があるかわからない
という方に、おすすめしたい本を紹介します。
本の読み方や活用本を書いた本は多数あります。
そうした中で、この本の基本内容は、仕事につなげるための読書です。
ビジネスに向けた読書術ですが、俯瞰すれば、この本に書いてあることは全ての方に有意義な本です。
著者について
慶応義塾大学文学部哲学科卒業、同大学院文学研究科前期博士課程修了。電通、ボストン・コンサルティング・グループ等を経て、組織開発・人材育成を専門とするコーン・フェリー・ヘイグループに参画。現在、同社のシニア・クライアント・パートナー。専門はイノベーション、組織開発、人材/リーダーシップ育成。
Amazonより引用
例えば
「気になる本がたくさんあるけど、時間がなくてとても読めない。」
とか
「どんな風に選べばいいのかわからない」
ことはよくありますよね。
一般に、「読書は目的が大事」とよく言われています。一方で、著者が強く進めている読書は、例えばビジネス目的であっても、深みになる教養書との同時進行です。
知識や戦略として、すぐに実践できるのはビジネス書です。一方で教養書は、いつ、どんな場面で役に立つかが、すぐにわかりません。目的をすぐにははっきりさせない読み方です。
こうした本を無視していては、他者との差別化が出きないそうです。また、ビジネス書だけを読んでいるような人は、ただの物知りであり、話をしていてもどこか深見がないと感じるそうです。
同時に、教養書の読書に必要なのは抽象思考だそう。ビジネスという現実的な現象に、教養書でインプットした抽象化された概念が、新たなヒントになりえるのです。確かに、実践的な本しか読んでいない状態では、決して得られないことです。
また、著者は次の様に言っています。
- 新刊ビジネス書の9割は読む必要がない
- ベストセラー本は1冊たりとも読む必要がない
「1」の理由として、新刊ビジネス書は古典的名著を元にパターンを変えて説明しているだけだからだそう。
裏を返せば古典的名著のビジネス書はしっかり読んでおく必要があるということですね。
「2」の理由は読書を投資を見れば費用対効果が低いからだそうです。
短期では差別化の要因になりませんし、長期で見ても数年で陳腐化するからいずれも読む効果が低いという事です。
著者がすすめるのは、5回読む事です。ただし、それぞれの回の読み方は違うやり方なのです。(本に具体的な方法が記されています)
同時に、5回読む本を選別するために、広く浅く読む多読をするという流れなんですね。多読が有効なのはあくまで深く5回読む本を選別する段階というわけです。けれども、一般に「広く浅く多読」ばかりが常識として推奨されている気がしています。
ところがそれだけではあまり意味がない。精読に値する本を深く読む事こそが読書に必要なことなのですね。
また、書店は、2大情報源の1つになるということです。おすすめは大型書店で、例えば東京首都圏なら
- 丸の内の丸善
- 八重洲ブックセンター本店
- 池袋のジュンク堂
などを各カテゴリーごとに定期的に覗くこと。すると鉄版と定番の本が浮かび上がるそうです。
この本の冒頭には、読書マンダラとして読むに値する本を、どんな順で読めばいいのかが記載されています。順番の説明は本文中に書いてあり、各本の簡単な紹介が最後に記載されています。
単なるおすすめ本の羅列ではなく、必要な順番がひと目でわかるところがありがたいですね。
これらは年代別に記載されていますので、特に20代の人が早いうちに効率よく読書できるのでかなり有意義です。それ以降の年齢の人も、多数あるビジネス書が、このマンダラを参考にするだけで制覇出来るのですから、こんなすごいことはありませんね。