簡単に暮らせ

ちゃくまのブログ。ミニマルな暮らし。50代主婦。家事、家計管理、捨て作業のコツなど。やりたいことに集中する暮らしの追及。

ミニマリストに興味ある方にもおすすめ。『寂しい生活 ・著・稲垣えみ子』書評・書籍感想・ブックレビュー

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こんにちは ちゃくまです。

 この本は、ミニマリストに興味ある方にもおすすめです。

  • ミニマリストを実践中の方
  • ミニマリストになりたい方
  • ミニマリストに興味がある方
  • 物にあふれた暮らしにうんざりしている方
  • これまでと違う生き方をしてみたい方
  • 自分探しをしてみたい方

 

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寂しい生活

 もくじ

 原発事故がきっかけで家電を手放す

この本のお話は、著者の稲垣えみ子さんが原発事故をきっかけに家電を手放していく過程からスタートします。

 

原発事故がきっかけ・・なんていうと、

「説教じみた環境問題とかの話?」

と思うかもしれませんね。

 

安心してください。

 

この本は笑えます。

 

お笑い芸人のネタでは滅多に笑わない私ですが、この本は何度も笑わせてもらいました。

何より誰に頼まれているわけでもないのに、突如そんな生活をスタートしてしまう著者の生き様が興味深い。

きっかけは原発事故であった。あまりの惨事に、我々は原発がなくても生きられるはずだと勝手に節電を始めた。

第一、手放しっぷりがハンパじゃありません。

 

もともとは朝日新聞社で女性でありながら管理職に就いていた方です。

私と年代は近いのでバブル時代を経験もしていますいね。

当然のように、様々な持ち物、服、食も経験したでしょう。

 

それが一変して、しまうのです。

最後には冷蔵庫も洗濯機もテレビも捨て、ついには会社員という地位も手放し、築 50 年近いワンルームマンションへ引越しを余儀なくされ今に至る。

 原発事故がきっかけで家電などに対する見方が変わった人は多くいたと思います。

私も当時、停電と断水を経験しました。

 

でもこの場合の「見方」は電気を使わない方向性ではなく、

「電気はありがたい」

という著者とは反対の方向性だったのです。

 

電気を使わないという考えに向くことはありませんでした。

当時は3月で春でした。

 

そのせいもあり、まだ寒い渦中において電気がないなんてことは考えられなかったのです。

情報化社会のすり込みは大

いっぽうで、物をたくさん持つ暮らしにへきえきしていたのも事実です。

でも、世の中がそうなのだから

 

「ある程度は右ならえ」

でないと、

「変な目で見られそう。」

という意識もありました。

 

ところがこうした意識が情報化社会によるすり込みだとは気付いていなかったと思います。著者も同様だったようです。

しかし情報社会の刷り込みとは現実以上に影響力を持つものなのだ。  曖昧模糊とした蜃気楼のような「夢」であるにもかかわらず、なんの疑いもなく自明のこととして、そのような暮らしを目指すのが当然だと考えて 50 年も生きてきたのである。

 実際に著者の稲垣えみ子さんは、とにかく働いたそうです。

 

がんばって働かないと、「将来がコワイ」かのようなばくぜんとした不安は誰にでもありますよね。

この「漠然とした不安」の正体って結局は情報化社会によるすり込みに過ぎない可能性はおおいにあります。 

だから働きましたとも! 会社にしがみついてきましたとも!

 

 著者も例外なく世間の波に沿って生きてきたのですね。

もちろん、私とは雲泥の差で、ではありますが。

電気はない。生活を目指す

手始めに電気を使わない生活を始めた稲垣えみ子さんですが、そこで思い出したのは松下幸之助さんのひとことだそうです。 

 

  「わかりました。それでは目標を変えて、 1 割減ではなく半減を目標にしましょう」  

 

松下電器が経費削減のため電気代一割減がうまくいかなかったとき、幸之助氏は一割ではなく半減を提案したそう。つまり稲垣えみ子さんの解説によると、半減は「根本的発送を変えること。」なのです。

その発想を参考に「電気はない。」として暮らすことを思いつくのですからこれまた驚きです。

電気を手放して見える違う世界

何かを思いついた時、参考にする人の言動の意味を熟知しているからこその応用がすごい。

実際に著者はそれをきっかけに「違う世界」を生きることになったそうです。

 

みんな同じ風景を見ているはずなのに、自分だけが違う世界を見ているのである。  

 

電気という当たり前の日常を手放したことで見えた別の世界。

そして出先でエレベーターではなく階段を使えばダイエット食品やジムとも無縁。

 

もしかして「ない」ということの中に、それが何かはよくわからないけれど、別の可能性みたいなものが広がっているんじゃないか?

 

こういうことって「物を減らした人だけに見える世界」があるんですよね。

 

世の中ではミニマリストを変人扱いします。

それは長い間に蓄積された「多いほど良い」と「便利は善」という思い込みに支配されているからです。

便利とは死んでること

同時に著者が危惧していることがあります。それは「便利」が体を乗っ取っていることです。

このところ人工知能の発達が話題になり、「いずれヒトの仕事が乗っ取られてしまう」と心配する人が増えているけれど、いやいや今さらそんな心配をしている場合じゃないですよ。すでに現代人の体の一部は確実に機械(家電)に取って代わられているのです。

 たしかに私もそれは思い当たることがあります。

私はジムやダイエット食品は利用したことがないのですが、パソコンで文字を打っていると漢字を忘れます。そもそも、元もと下手な字がますます下手になってうまく書けなくなっていて焦ることがあります。

 

ほかには電車で路線検索をして、その通りに行動すれば目的地にたどり着くことはできます。

けれども何度も近くを通っているのに、スマホアプリの路線検索で通過した場所の位置関係に気付けていないことがあります。

 

こうしてみると確かに、便利って人間としての機能を失うことなのです。

 

それから誰もがきらいな掃除についても意外な効果について書いてあります。

著者は掃除機を手放したら掃除が好きになったそうです。

 

つまりこれまでは掃除がきらいなのではなかったのです。

掃除機がきらいだったのだと気付いたわけですね。

 

いやーもうびっくり! 私、まさかの掃除大好き人間になったのです!  

~中略~

私は掃除が嫌いなんじゃなくて、掃除機が嫌いだったんだよお母さん!  と、声を大にして言いたい(笑)。

 

 たしかに一般的な掃除って、掃除機を出すことが基本です。

でも掃除機を出すことがおっくう。

 

さらに掃除機が部屋の角にぶつかって止まったり、うるさい音で気持ちが逆なでされます。

もしかすると掃除がきらいなんじゃなくて、掃除機の音や出し入れの手間がきらいなのかもしれない。

 

自分の目で見て、自分の頭で考えて、自分の手足でやってみるということ。もしやそのことを、今の世の中は「不便」と呼んでいるんじゃないだろうか。  だとすれば、不便って「生きる」ってことです。  だとすれば、便利ってもしや「死んでる」ってことだったのかもしれ

 稲垣えみ子さんは家電を手放し、見える世界がかわったとき、あるかんじんなことに気付いてしまったようです。

それは、

  • 生きること→不便
  • 死んでること→便利

という図式です。

 

本来、人が生きることって、

体を動かしたり考えたり、

頭を使って考えたり、

手を使って何かを作ったり、

・・というようないわゆる「めんどくさい」を駆使すること。

 

けれどもそれをなくす生活は、

結局のところ何もしないということ。

 

なにもしないということは死んでること。

ということは便利を追及するほど私たちの根源は死に向かうというわけです。

 悟りの境地はある日突然に

さらに著者はついにこのような境地に達します。

 

あれ、私って……たったこれだけのもんだったの?

 

残ったのはちっぽけな自分だった。取るに足らない自分であった。

  ~中略~

これはもしや、「悟り」というものなのではないだろうか?  

 ミニマリストブーム

 昨今のミニマリストブームというのは、稲垣えみ子さんがこの本で語った様々なことを多くの人が薄々感じているからではないでしょうか。

ふと、そんなことを思いました。

 

数年前まで、時間効率化のために複数の事を同時進行させるワザが推奨されたり、コロナ流行前にはユニクロなどの低価格の服をとっかえひっかえ買い替えるような風潮がありました。

 

けれどもそうした行動は、誰もが本質を見極める時間のゆとりや余裕を失っていたからだと思うのです。

ところが最近になって、「情報を得るほどにむなしく満たされないのはなぜなのか?」と疑問を抱き、そして物を減らした結果、心にも暮らしにもゆとりを得られることに気付いた人がミニマリストと自称するようになったのでしょう。

ミニマリストと緊急事態の相性

現在のコロナ流行下では「ミニマリストと緊急事態は相いれない」という意見が多く見られました。

けれども私は、緊急時こそミニマリストであるからこその習慣が活かせると感じています。

 

第一に、「自分にとって何が最低限必用なのか」を理解している安心感は大きいものです。

 

いっぽうで、緊急事態宣言が発せられた直後のスーパーでは、多くの人が何をどれだけストックすれば良いのかわからずに途方にくれている様子を肌で感じました。

 

もちろん私も不安はあります。

けれども「何をどれだけ備蓄していれば安心か」についての目安はわかります。

 

例えば食べないものを買ってもしかたがありません。

普段から、食べるもの、食べないモノを限定していて定番化していたので、それを必要分だけ買えば良かったのです。

 

もちろん、中には買いにくかったり、品薄だったものもありました。

けれどもそうしたものはたいがい、「加工食品」かつ「化学調味料や添加物」たっぷりのモノである確率が高いと感じました。

例えば

インスタントラーメン

カップ麺

は品薄でしたが、

 

パスタ

は買えるという事が多々ありました。

 

インスタント麺類は栄養価が低く、炭水化物と科学調味料がメインです。

いっぽうで米やパスタも炭水化物ですが、化学調味料をほとんど含みません。

 

このような選別をする選び方の基準がありましたので、右往左往しないで済みました。

 

いっぽうで普段、こうした自分なりの選別がないと、いざというときあわてます。

結果としてスーパーで手当たり次第に保存できそうなものを買うというスタイルにならざるを得ません。

 

  さいごに

 普段からミニマルな物で暮らす習慣がついていると、実は「いざというとき」だってラクに生きられるのです。

この本を読んであらためてそうした事実に気付きました。

同時に、まだまだ私の物の持ち方は甘いので、見直したいと思いました。 

 一見、説教臭くなりがちな話題が、著者の稲垣えみ子さんの手にかかると、おもしろおかしく楽しく読めるストーリーに変化します。

しかも社会の第一線で活躍された確かな経験と眼力が、「つまり、自分って何?」という深い境地までもさらりと知らしめさせてしまうのです。

これは読んでおくほかないでしょ、という本です。

寂しい生活

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