要らない物が増えるのは、たいていは無意味な見栄が原因です。そして見栄は案外、「普通」の顔をしています。だから怖いのです。見栄で物を増やせばお金の支出も無駄に増えます。
満足できないのは「他人の評価」が基準だから
買っても買っても満足しないのは「他人から評価されること」を意識して選ぶからです。もちろん、仕事に着て行く服のように、他人からの評価が重要なケースがあります。こういう場合は徹底的に他人の評価をアップする戦略として選ぶという選択はあり得ます。
けれども、そうした物選びの基準がプライベートの範囲にまで及ぶことが「買っても満足しない」状態を作ります。
それは物に限ったことではありません。例えば、旅行、学習、趣味、子供の教育関連・・全て当人にとって何が最善かよりも「他人からスゴイと思われたい」事が基準になることは多々あります。
世の中の「スゴイ」に合わせると自分を見失う
本来、人の能力や好みは多様です。多様だからこそ、世の中はうまく機能しています。ところが、多数の人が「スゴイ」と思われることに集中すると、自分の能力とはかけ離れているという状態はしばしば起きます。
「片付け」でさえも能力と個性の一つです。片付けが得意な人は、今、賞賛される空気が大きいです。それは時代と世の中の価値観がそうだから、であるに過ぎません。反対に、片付けが苦手な人は自虐感にさいなまれ、「病気なのではないか」と不安になる人も増えています。でも、これも人の多様な能力や傾向に一つに過ぎません。どちらが良いとか悪いという事はないのです。単に現在の風潮というだけです。
片付けがリバウンドする理由
本当は片付けをして断捨離したくないのに、世の中の風潮に従って減らしているというのなら、それは自分の意志ではありません。このような他人の目線を意識した断捨離はリバウンドします。
けれども、自分の価値観で決意した断捨離は、目的が他人の視線ではないので、リバウンドは起きにくい事でしょう。