服を減らす方法を紹介します。
「服を減らす」と言っても「単に数を減らせば良い」というわけではありません。母親としての立場、妻としての立場、企業の一員としての立場、自立している社会人としての立場等を誰もが抱えています。
洋服を単に機能的な目的のために着るのであれば、もちろん、いくらでも減らせます。防寒と衛生状態をキープすれば良いだけだからです。
「人の目を気にしない」と言っても限度があります。外に出て行くときにある程度きちんとした服装をすることは、思いやりでもあります。
例えばたとえ見知らぬ通りすがりの人であっても、服装による思いやりは存在します。例えば、若い女性ならいざ知らず、私くらいの40代後半の女性が、着古したヨレヨレのスェットを着て、頭もボサボサ、ノーメイクでボケッとしながら歩いていたらどうでしょう。
たとえ通りすがりの人に物理的な迷惑をかけていなくても、目にした人は、それからしばらく嫌な気分になる事でしょう。
反対に、みなさんも記憶にあるはずです。街でおしゃれな女性を見かけた時は、しばらくウキウキと楽しい気分になりますよね。
必ずしも全員がオシャレ上級者である必要はありません。けれども、ただシンプルに、オシャレな女性を偶然見かけると、同じ女性であっても嬉しい気分になるのは事実だということです。
ただ、「オシャレ」を維持する方法には「これ」というマニュアルは存在しません。服をたくさん持っていればオシャレになれるというわけでもありません。
けれども、ライフスタイルに合っていて、たまに友人とあったとき「オシャレね」と褒め合えるような程度の躍動感は排除する必要はありません。
過剰に服を持っていてもその躍動感を手に入れられるとは限らないのが難しいところです。つまりオシャレとはかなり頭を使うことです。
さらには金銭的な事も絡んできます。誰もが何らかの服を着ています。けれども心からオシャレを楽しんで的確な予算に収めることが出来ている人は、いったいどのくらいいるのでしょうか。
今回は、これまで服を試行錯誤しながら減らし、厳選してきた経験をもとに「服を減らす方法」を10のテーマにまとめました。
何かの気付きになれば幸いです。
傷み具合を目安に服を減らす
- 毛玉が出来た
- 洗濯で縮んで丈が短くなった
- 生地の表面がザラザラしている
- 袖口や襟元の汚れが洗濯をしても取れない
- よれよれしている。手入れをしても戻らない
例えばニットの毛玉については毛玉クリーナーを使えば復活させられます。
けれども、大事なのはできれば「傷みやすい素材の服を買わない」事の方実は重要です。傷んで毛玉ができやすい素材の代表はレーヨンです。
レーヨンは一見、シルクの様な風合いがありながら、価格がお手頃です。その服に個別差がありますが、基本的にレーヨンは「1シーズンで終わり」と割り切って買う種類の素材です。長く何度も洗濯を繰り返しながら着るのには適しません。
服を買うときには着用頻度や着る目的を自覚することが大事です。例えば「結婚式の二次会に着て行くワンピース。また別の友人の結婚式の二次会の予定があるから、同じ服は着られない」というときには、安価ですが流行を程よく抑えてオシャレとデザイン重視のレーヨン素材の服でも構いません。
けれども「通勤用に週に一度は着たい。洗濯機でガンガン洗いたい」様な場合にはレーヨンの服は適しません。(期間限定と割り切るならOK)
傷みやすい素材、傷みにくい素材の生地を意識して選ぶことと目的に合わせることが重要です。
サイズを目安に服を減らす
- 小さくて入らない
- 太って見える
- ダボダボで大きすぎる
- 下着や胸元などが見えてしまうので着るのに気を遣う
一般に「サイズが合わない」というと「体が大きくて服が小さい」事を指します。けれどもそればかりではありません。
服が大きすぎてダボダボでも格好悪いものです。「大は小を兼ねる」と言いますが、あまりに大きすぎると格好悪く見えます。
適切なサイズであれば同じ服でもセンス良く見えます。コーディネイト以上に、適切なサイズであるかどうかは重要なことです。
服は気に入っているけれど、サイズが合わない服は、思い切ってお直しに出すことも検討してはどうでしょうか。
着心地を目安に服を減らす
- 重すぎる、肩がこる
- 窮屈で動きにくい
- チクチクする
- 肌が荒れる
「デザインもサイズも問題がないのに、なぜか着るのをためらう服」の原因は着心地の悪さにあることがほとんどです。
試着した時はデザインとサイズ感ばかりに注目して、微妙な着心地はスルーしがちです。ちょっとでも違和感を覚えたら、買うのをやめます。着心地はお直しのように直すことができないからです。
ただし、シャツやニットの襟元がチクチクするという場合、スカーフを内側にまとうなどで、和らげる場合があります。
収納スペースを目安に服を減らす
- 明らかに収納スペースより服が多い
収納テクを駆使する以前に、明らかに多すぎる服はやはり減らすことが必要です。その際、これまできちんと収納をできていなかった人は「たたむ収納」ではなく「吊るす収納」を中心にします。
「たたむ」はたくさん入るので、一時的には片付きます。けれどもそれを繰り返せるかどうかは難しいものです。
似合う、似合わないを目安に服を減らす
- 家族から「その服を着ると変だ」と言われた
- 嫌な思い出がある
- 気分が上がらない
- その服を着ていると気後れする
- 顔色が悪く見える
- 貧相に見える
ある程度の年代になれば、自分に似合わない色、似合う色がわかるのではないでしょうか。例えばベージュと言っても、いろんな色味があります。ちょっとくすんだベージュ、黄色っぽいベージュ、ピンクっぽいベージュなど。
デザインそのものが素敵でも、似合わない色の服を着るとパッとしません。結果として「着ない服」になります。
自分に似合う色が黒っぽい物か、黄色っぽい物か、ピンクっぽい物かを分かっていれば、単に「ベージュだから」と安易に飛びつかなくなります。
また、「誰かに褒められたことがある服」の共通点を思い出してみます。すると何らかの傾向が見えます。色なのかデザインなのか、サイズ感なのか。テイストなのか。
過去に褒められたことのある服を思い出し、それに近い色や雰囲気の服を中心にするというのも方法です。
「なりたい自分」を目安に服を減らす
- 「なりたいイメージ」に合わない
- セルフイメージがダウンする
- 安っぽい
ヨレヨレ、ダラダラの服を着ているとそれなりに、ピシッとした服を着ると相応に、人は不思議に着ている服でセルフイメージが割と簡単に変わります。
自分の気持ちもそうですが、客観的に見られた場合も同じです。初めて会う人は、相手の服装をはじめとした見た目という情報を中心にします。
「こうなりたい」というイメージに合う服装をしているかどうか。やりすぎは考え物ですが、反対にどうでもよすぎる服を着ていれば自然と気持ちも「この程度でいい」となるので注意が必要です。
あまりにセルフイメージを下げてしまうような服があれば、それは手放す方が無難です。
洗濯のサイクルを目安に服を減らす
- 洗濯のサイクルに間に合う数を上回る
一番シンプルな方法です。「何枚あってもいい」と売り場や通販カタログに書いてあるTシャツなど。実はたくさんあっても体はひとつです。
洗濯に間に合う枚数プラスアルファくらいの数があれば十分です。
流行を目安に服を減らす
- 明らかに流行おくれで、他に着こなす予定もない
流行の逆行している服は、オシャレ上級者の人はあえて活用していることがあります。けれどもそういう地震と実力があるのでない限り、手放すが無難です。
そもそも初めから流行を抑え過ぎた服を買い過ぎない事が大事です。
体調に合わせて服を減らす
- その服を着ると体が冷える
- その服を着ると暑い
- その服を着ると締め付けが苦しい
どんなに似合っていても、サイズが合っていても、「この服を着ると風邪をひく」という種類の服があります。
また、汗をかき暑すぎたり、締め付けがきつくて息苦しいなど。
冷え性の人が短めのスカートにノースリーブのトップスでは体調を崩します。反対に暑がりの人が、長袖フルレングスパンツ・・では暑くて体調を崩すかもしれません。
自分野体調のクセを見極め、平穏でいられる服を選ぶことが大事です。
ライフスタイルの見極めで服を減らす
- 子供の進学や自分の勤務状態、趣味が変わった
フルタイムで仕事をしていたが、やめて専業主婦になった、子供が幼稚園に入り、毎日徒歩で送り迎えをすることになった、ジョギングをやめた、など何らかの変化はつきものです。
このとき、1年くらい先までを見越して着る予定がなさそうな服は減らします。
まとめ
「服を減らす」とはいえマナーを度外視してはNGです。「自分さえ良ければよい」という減らし方ではなく、他者に対するマナーもわきまえた減らし方が必要です。
その人の立場や家族の人数により、必要な服の種類も数も変わります。ですから他人の服の数に注視しても実は大きな意味はありません。
それでも、服は常に女性の関心の中心に位置しています。それは「何を着て何を着ないか」はそのまま、その人の生き方と価値観の表れであるからです。