家を持つことに消極的になる理由。そのひとつに売買の面倒があります。実際に一度経験するとわかりますが、考えるほど複雑ではありません。そのために不動産屋さんがいて高額な仲介手数料を払うのです。
実際に家を売るという契約をして感じたこと
我が家ではかつて、転勤を機に家を売りました。ですが、家を売りに出す前はかなり警戒しました。だから売る決心をするには少し時間がかかりました。
例えば不動産屋さんに騙されるのではないか?←(すごい偏見)とか、かなり低い価格でしか売れないのではないか、とか、すぐには売れないのではないか、とか、売ってから買った人にクレームを入れられたりするのではないか、とか・・いろいろです。
買主も銀行を介在するのが普通。妙なことは起きにくい
結論としては全てNOでした。まず当たり前ですが不動産屋さんは誠実に対応してくれました。これは地元で長く営業しているところにお願いしたから、でもありますが。それに今は、法律で契約書の内容を説明しなくてはいけないなど、きちんと取り決めがあります。
また、買主の方も普通は銀行からローンを組んで買います。だから地元の実績ある事業者を介在して普通の買主を相手にしているなら、そうそう妙な事は起こりようがないということがよくわかりました。買主もローンを組む銀行が価格その他を客観的にチェックするからです。
とはいえ、もちろん丸投げ状態は禁物です、常に状況をよく確認するようにするのは当然です。
家を売る価格の相場について
売る価格について、結論を言えば価格は自分が決められます。ですが最終的には相場に応じた価格になるのが普通です。ただ、自宅が相場に対して少し高い価格でも売れるか、それとも下げないと売れないかは、条件次第です。我が家の場合は相場を目安にしました。
こんな話を不動産屋さんから聞きました。相場より高い価格で買主が「買う」と意思表示をしたとします。ところがその場合、買主に融資する銀行から待ったがかかることがあるそうです。「高いんじゃないか?もう少し値下げ交渉が可能なはずだ。」のように。もちろん、それでも売主が価格を決めるので契約が交わされれば問題ありません。ですが結局、相場以上でも相場以下でも無理が生じるということです。
家を売るときの査定についてプラスになったこと
相場とは土地、建物の価格もそうですが、我が家の場合プラスに働いたことがあります。それは立地と日当たり、きれいに使っていたこと、大手メーカー施工ということです。実際に自分たちが住むなら施工業者は問いません。ですが売るとなった場合、大手メーカーの方が客観的にわかりやすく、信用できるという意味で査定が少しアップするようです。(あくまで当時の我が家の場合です)
契約書は事前に確認できる
もちろん、事前に契約書の一言一句を全部調べました。他の人はわかりませんが、私はそうしました。一言でもわからない言葉と文章があったら、それを不動産屋さんにFax(当時はそうだったんです)して全部確認、説明しもらいました。
「納得いかない」、「わからない」点は全部聞きました。←「面倒くさい客」と思われたかどうか、わかりませんが、そんなこと、関係ありません。何かあったら損するのはこっちですから。「全部質問した」といったってファクス2枚分程度ですからね。所詮は。こういう事に妙な遠慮は無用なんです。
もちろん、電話でも昨今ならメールでもいいのですが、メールの方が履歴が残るのでおすすめです。
実際「あれ?」と思った箇所が一つ見つかりました。もう少しで見逃すところでしたが、気付きました。だから当然、質問をしました。
するとやはり「あ~気付かれちゃった?」な雰囲気でした。それはちょっと微妙な文章表現でした。その微妙さに引っ掛かりを覚えたんです。問題ない事が普通ですが何か起きてからでは遅いんです。だから、そこは書き直してもらいました。
そう、皆さん勘違いをしていますが、契約書は書き直せるんです。不動産屋さんで用意されているのはあくまでスタンダードです。・・というわけで契約当日。契約書も全て納得済みの状態です。だから、何ら問題はありませんでした。
自宅売買前に本一冊くらいは読んでおこう
こうした契約書の下調べに特別な知識は要りません。ですが、本一冊位は目を通した方が良いでしょう。本屋さんに行って、自分が理解できそうな本を見て選ぶのです。
そして契約の前に、不動産屋さんから契約書の見本をもらえばいいんです。実際の契約前に内容を吟味する為です。素人ですから普通は一読しただけではわかりません。そのために契約当日以前に、見本をもらい、一言一句検証すればいいのです。
意味が分からない個所はとことん質問する
もし、契約の前に意味が分からない事は聞けば良いのです。不動産屋さんに。納得すれば、それでいいし、わからない、不安なら突っ込んで聞けばいいんです。知ったかぶりをする必要は有りません。「意味が分からない」箇所を見過ごしてはいけません。たいてい、その個所に問題予備群が隠れていることがあるからです。
「『こんなことも知らないのか』と思われるかも」と思うこと自体、相手の(何かあった場合は)思うつぼです。
こちらは、一般人。不動産屋さんはたいてい、宅建などの有資格者です。資格は、そうした正しい判断と説明をするためにあるんです。そのために高額な仲介料を支払うのですから。
家を売ったり買ったりする機会は、そう何度もあるわけではありません。けれども、契約書の確認は相手まかせではなく、しっかり納得して交わしたいですね。そうすれば安心できる確率が高まります。