たまたま電車で隣に居合わせる見知らぬ人。
何の会話を交わさずとも、イライラしていたり、機嫌が悪そうだったりする空気は伝わります。
それぞれの事情はあるでしょうけれど、
「なんだか最近息苦しいな。」
と感じる時はたいてい自分濃度が濃くなっているんです。
つまり見知らぬ他人にさえ伝わってしまうイライラや機嫌の悪さというもの。これは
自分濃度を薄めるだけで、なくすことができるということです。
つまり、イライラや機嫌の悪さを感じるときというのは、
「自分」
とか
「私」
が中心になりすぎている。
だから息苦しくなるのです。
家族とか友人とか近所の人とか同僚に対しても同じです。
結局のところ、相手が自分が思うとおりに動いてくれないことに腹を立てているに過ぎないんです。
「絶対に自分が正しい。」という自分中心の視点と思い込みです。
対人関係のジレンマも、自分濃度が濃くなっているからこそ。
例えば
「あ~今日の保護者会が憂鬱だな。」
というときに脳裏にあるのは
「自分が心地よく過ごせるか否か」
です。これも自分濃度が濃すぎるせいです。
そこで自分というものをいったん、奥に引っ込めてみる。
むしろ他人の視点になる。
自分の感情はいったん消し去るんです。
すると
「苦手なあの〇〇ちゃんママに会ったらどうしよう」
という程度の心配は、途端に「どうでもいいこと」になります。
それよりもっと重要な事があると気付くからです。
職場の同僚や上司、お得意様の苦手な人。
こうした人に対して思うようにいかない歯がゆさを感じる時も同じです。
そこに自分がどう感じるか、という感情ばかりが先に立つからいら立つのです。
そういうときは無関係な他人の視点になればいい。
すると、誰にも非難されない公平で冷静な対応が見えてきます。
同時にもっと重要な事に気付く視点ができます。
ところが仮に、そこに「自分」という感情を入れるとこうは行きません。
自分が有利になる方法ばかりを考えてしまうからです。
どういう行動をすべきかと迷った時。
そんなときは自分というものを薄めるだけでいいのです。
難しいようで実は簡単な事です。