顔は大事です。外見、つまり服装や持ち物以上に大事です。でも、
「人は外見ではない」
とはよく言われます。
子供の頃は、こう言い聞かされませんでしたか?
「人を外見で判断してはいけません。」
と。けれどもそれは真実でしょうか。
顔はごまかしが利かない
確かに人と外見は違うことがあります。けれどもそれは、単に見誤っているだけのことが圧倒的多数です。顔はごまかしが利かないからです。
実際は顔の外見と中身は似ていることが多いのです。そして年齢が上になるほどに顕著に傾向が大きくなります。だから他人を判断することも自分の顔にも責任が伴います。
優しい顔をしている人はやっぱり優しいし、楽しそうな顔をしている人は楽しんで暮らしています。つまらなそうな顔をしている人、不満だらけの人はやっぱり毎日が楽しくないし、不満でいっぱいです。それはなぜでしょう。
普段の思いが顔に蓄積されていく
人は思っている事が顔に刻まれます。日頃の表情が顔に固定され蓄積されます。まだ若い年代であれば蓄積される時間が少ないので顔には表れにくいだけです。
ところが年齢を重ねるに従い、顔に刻まれる頻度が高くなります。さらにシワとして日頃の表情が深く刻まれやすくなります。
初めて会う人を見た瞬間、私たちは本能的にまず、顔で判断します。そして最初に抱いた直感は、たいてい当たっています。
服装や持ち物、お金は一瞬で変わることがある
もちろん、顔以外にも服装や持ち物にはその人の価値観と暮らしぶりが現れます。ですがそれ以上に大事なのは顔です。服装や小物は簡単に総入れ替えできます。けれども顔は急に総入れ替えができません。
お金の有無も簡単に総入れ替えが可能です。誰にとっても一夜にして大金持ちになる可能性はゼロではなく一夜にして無一文になる可能性もゼロではありません。
言葉もテクを身につければ簡単に変えることができます。取り繕うこともできます。けれども顔が一夜で変わることはあり得ません。
唯一信頼できる情報は顔
つまり私たちが唯一信頼できる情報とは顔だけなのです。裏を返せば顔は大事な情報源であり、判断材料であり、注意が必要であり、顔から入ることで生き方を変えられることでもあるということです。
洋服をどんなに取り替えても、一つ重要なことが抜け落ちています。それは、顔なのです。年齢を重ねるほど、顔はその人そのものを刻んでいます。
「今、自分は良い顔をしているだろうか。」
時にそんな視点で鏡を見ることが必要です。