今回は、節約についてお話します。
誤ったチマチマした節約は、心を貧しくします。しかも、効果が低いのです。お金は所詮は道具です。ですので、方法を間違えて、心まで貧しくしては本末転倒です。
もちろん、お金をうまくコントロールしようとするとき、節約を思いつくのは当然です。けれども
「例えば、カプチーノを飲むのが習慣である人が、それをやめたからと言って裕福になれるわけではない。」
という趣旨をリチャード・テンプラーというビジネス分野で幅広いマネージャー経験を持つ方が著書の中で語っています。
小銭を貯めることは確かに、お金を貯める第一歩です。けれども、心の潤いを一切なくす節約は心を貧します。
では、どうすればいいのでしょうか。
それには、支出にメリハリを利かせることです。必要なものにはお金を使いますが、不要なものには使わないのです。
こうした一見、当たり前のことが行われないと、
「大きな買い物をしているわけではないのに、いつもお金がない。」
という結果になります。
お金という道具を崇拝しすぎないことです。小さなことを我慢していたのでは、何のために生活しているかがわからなくなってしまいます。
一方では、自分が本当に必要な物には、お金を使うのです。もちろん、少しでも安く買えればそれに越したことはありません。
ささやかな潤いと楽しみを得るためには、普段からどうでもいい支出を控えることです。
この見極めを的確にすることが、真の節約です。例えば安いだけのパンを買ったり、値段だけで醤油やみそを選んだりするのは、的確な節約と言えません。
例えば
「本当は300円の食パンを買いたいけれど、100円の食パンで我慢する」
というのは節約上手とは言えません。
300円の食パンを買いたいのであれば、300円の方を選べばいいのです。その代り、買い物かごに入れた200円のスナック菓子を1つ棚に戻せばいい。
要らない200円のスナック菓子を棚に戻すこと。この行為が効果的な節約の基本です。
要はそういうお金の使い方を貫くことです。本当に必要な物を買っても、必要でない物を買わなければ最終的に帳尻は同じか、むしろ支出が減ることもあります。
このような買い方をする人が増えるようになると、きっと製造メーカーは質の良いものを作るようになります。
質ではなく、パッと見た目と値段が安い事を重視する人が多いからこそ(売れる)、市場には「価格は安いけれど何を使っているか不安な食パン」のような製品・・が多く出回るのです。(あくまで例です)
私達庶民は、本当に求めるものを手に入れても、まっとうに生活していくことは十分にできるのです。