今回は、仕事も使うお金も減らし、著者なりの悠々自適な生活ぶりを描いた本を紹介します。執筆当時、東京の多摩区で2万8千円の家賃のところに住んでいたようです。
この本をおすすめしたい人
年齢に関係なく、お勧めできる本です。もとは青少年層に向けて書かれた本のようですが、幅広い年代の方が得ることがあると思います。
- 進学や就職の進路で迷っている方
- 自分の生まれ育った環境が辛いと感じる方
- 日々の忙しい生活に疲れてしまった方
- 将来のお金の問題に、漠然とした不安を感じる方
- コンパクトな暮らしのヒントを知りたい方
この本を読んで得られること
- 「力を抜いて、もっと楽な気持ちで暮らしてもいいんだ。」という事に気が付くことができます。
- また、「お金を使わなくても、幸せな暮らしをするのは可能だ」と知ることができます。
- そして著者のお人柄がにじみ出ている、ふんわりした文体に不思議な癒し効果があります。
もちろん、それだけではありません。
進学や就職などの進路で迷ったり、現状にとまどっているとき、どうしても世間の「フツー」の波に乗らなくてはいけないと考えがちです。
「波」に乗らない場合は何か大変なことになってしまうような、そんな不安も出るのではないでしょうか。
ですが、この本を読むと、「そんなことは、ない。」とわかります。特に「老後に2千万必要、騒ぎ」以降、お金に対する不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
たとえ最低限の働きでも、本人が、満足していれば十分幸せに暮らすことはできる。著者の質素ながらも、楽しく幸せそうな暮らしの様子を垣間見ることができます。
この本の文章量と読みやすさ
とても読みやすく、優しい口調の文章です、文章量はそれなりにあるのですが、不思議に長いとは感じません。
特にこの本は文庫化された本です。コンパクトなので手軽に読み進められます。
目からウロコだったこと
この本が文庫になる前は東京に暮らされていたようです。ですが現在は台湾で暮らされているとのこと。
きっかけは、20代で隠居 週休5日の快適生活という本が台湾で翻訳されたからだとか。その後、台湾ではトラベルライターとして活躍されておられます。
その行動力には拍手です。私の本も台湾で翻訳出版されたのですが、全くその発想は出ませんでした。
すぐに実践したいと感じたこと
衣食住について書かれている箇所があります。そのなかで
人間がずっと昔から食べてきたものがいちばん良い、というところに落ち着いたんですよね。
との箇所があります。最近は情報過多気味で「あれがいい。これはダメ。」が多く出回っています。でも答えは簡単で、「昔から食べられてきたもの」を食べればいいのですね。
判断基準が明瞭簡単で、これはいい基準ですね。
この本を読むときに注意したいこと
初めの方を読むと、ちょっと衝撃的です。本格的なヤンキーに囲まれて暮らす環境の過酷さの箇所です。もちろん、やんわりと、描かれてはいます。
ヤンキーが現存する環境は、関わると過酷なんですね。このあたりのエピソードは、読むのが少し気がめいるかも。一方で何らかの過酷な環境にある方は、何らかのヒントをもらえるのではないでしょうか。
生まれ育った環境は偶然に左右されるわけですが、
学校に行くのは戦場に行くのと同義みたいなもんでした。
とあります。
それでも著者は、よくその時期を乗り越えたと思います。こういう場合は「逃げるが勝ち」ですね。著者は語ります。
「永遠には続かない。」と。
過酷な環境は、上級生が卒業することで終焉したそうです。
「それまでできるだけ逃げましょう。」とあります。
特に印象に残った文章
どうしても進まなきゃいけない時は、消去法がおすすめです。~中略~やりたくない事だけは意外と迷わないんですよね。
苦労って2種類あると思う。~中略~目的を達成するために必要な苦労
苦労する事だけが目的の苦労~中略~これはできるだけやんないほうがまし~中略~ここを見極めないまま社会に出たら、えらい事に巻き込まれますので注意が必要です。
まとめ
この本をおすすめしたい人
- 進路で迷っている方
- 環境が辛いと感じる方
- 生活に疲れてしまった方
- お金の問題に、不安を感じる方
- コンパクトな暮らしを知りたい方
この本を読む効果
- 「もっと楽な気持ちで暮らしてもいい。」と気が付くことができます。
- 「お金を使わなくても、幸せな暮らしはできる」と知ることができます。
- ふんわりした文体に癒し効果があります。
目からウロコだったこと
現在は台湾で暮らしながら、トラベルライターもしておられます。
すぐに実践したいと感じたこと
食べ物は「人間がずっと昔から食べてきたものがいちばん良い」という点が印象的です。
印象に残った文章
- 進まなきゃいけない時は、消去法がおすすめ
- 苦労する事だけが目的の苦労~中略~これはできるだけやんないほうがまし
さいごに
ここには書ききれませんでしたが、衣食住に関する具体的な暮らし方が書いてあります。
- コンパクトで質素ながらも暮らしを楽しんでいる様子
- 世間の「フツー」にとらわれず、柔軟な発想で暮らす感性
が参考になりました。
ある意味、ミニマルな暮らしと通じるものがあります。
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