主婦の家事ストレスって、実は「意思決定の回数がハンパない」ことが原因だったのです。
「名前のない家事」とは「意思決定をする家事」
例えば少し前に話題になった「名前のない家事」も、根っこにあるのは何だと思いますか?結果はストレスなのですが、つきつめるとそれは「意思決定」にあるんです。
「名前のない家事」とは「意思決定をする家事」なのです。
ジョブズ氏やオバマ氏が、意思決定を減らすために同じ服、または同じような服を着ていたのは有名な話です。
彼らがなぜ、同じような格好をしていたかと言いますと、意思決定の回数を減らすためだったと言われています。
というのも、人が意思決定をできる回数には限りがある。それを彼らは知っていたので、優先順位の低いこと、つまり彼らにとっては「毎日着る服を選ぶ意思決定」を省略していたわけです。
主婦は家庭の意思決定の多くを担っている
私たち主婦は「意思決定の回数なんて、たかが知れている」と思っています。ですが実はそれって大きな勘違いなんです。
実は家族の中で主婦は、一番多く意思決定を多分、やっている。きっとそうです。その例は「名前のない家事」を見ればわかります。
麦茶のセットとか、トイレットペーパーの補充とか、家族が脱ぎっぱなし、置きっぱなしを元に戻す作業とか、町内会、ご近所、学校行事の参加、返答、親戚づきあい・・などなど挙げれば山のようにあります。
こうしてみると、「名前のない家事」とはつまり、何らかの作業をすることではあるけれど、それ以上に重要なことが秘められているんです。
それは、意思決定の回数です。
- 麦茶をどのタイミングで補充するか。
- トイレットペーぱーをどのタイミングで買い足すか。
- 子供が脱ぎ散らかした服を、このまま片付けるべきか。本人に指摘するべきか。どういう言い方をすべきか。
- 町内会の集まりに夫が行くか、妻が行くか。いつ返答を出すか。
・・
全て意思決定なんです。
主婦の家事ストレスの根源は、決定疲れ
主婦が疲れるのは、作業そのものでもあるけれど、決定を下す回数が増えるからというのが根底にある。
つまり、これらの「名前のない家事」が増えるほどに「意思決定回数が増大」していくんです。
ひとたび家族内の誰かが、その役割を担ったとします。するとそれに伴って芋づる式に「決定しなければいけないこと」は増える。つまり増大していくのです。
決定疲れを減らすならルール化
では、どうすれば意思決定の回数を減らすことができるのでしょう。
それは、「決められることはルール化してしまう」ことが手っ取り早い。ルール化というと厳格な決め事みたいに誤解を受けますがちょっと違います。ジョブズやオバマが同じ服を着たように、「考えなくても半自動的に回る」ように段取りすることです。
一方で、「名前のない家事」を「やらなければいけない不公平感」と把握してしまうと、もうそれだけで疲労感がどっと押し寄せます。
そうではない。やるべきことは「不公平感の削減」ではなくて「意思決定回数をいかにして減らすか」なのです。それによって「名前のない家事」を消滅することができる。
ジョブズやオバマのように決定することを減らす
ジョブズやオバマが同じ服を着続けたように、「考えなくても半自動的に家事が回る」ことを決めるのだ」という意志でこなせばいい。
結果として、客観的に、やっている行動は同じかもしれません。ですが、行動の意味付けがまるで違います。そうなりさえすれば、意識も疲弊感もまるで変っていくのです。
さあ、もう名前のない家事に対して不公平感を抱いたり、疲弊感にぐったりするムダな意識はもう金輪際捨ててしまいましょう。