毎日、イライラしたり、何か落ち着かない気持ちの方におすすめの本を紹介します。
ゆるい生き方~ストレスフリーな人生を手に入れる60の習慣 (だいわ文庫)
著者はこんなかた
著者はレバレッジコンサルティング株式会社の代表取締役で、現在は日米のベンチャー企業への投資育成事業を行っている方です。
ハワイ、東京に拠点を構え、年の5ヶ月をハワイ、3ヶ月を東京、2ヶ月を日本の地域、2ヶ月をヨーロッパを中心にオセアニア・アジア等の国々を旅しながら、仕事と遊びの垣根のないライフスタイルを送る。これまで訪れた国は61ヶ国220都市を超える。
Amazon 内容紹介より引用
プライベートに効率を持ち込まない
この本で指摘されているのは、私たちが仕事とプライベートの線引きがうまくいっていないことです。
仕事のための効率化を、そのままプライベートに持ち込んでしまっている。結果としてストレスでへとへと。そんな状況です。
ところが不思議著者もハワイではそんなことがないのに、日本にいるときに同様のことが起きやすいのだそう。
ゆるい習慣を持つ
でも、ここまで読むとこう思いますよね。
「それは、ハワイだからじゃないの?」
ハワイはリゾート地です。
当然、行きかう人はリラックスしています。
気候も温暖で、美しい。
そんな環境から来るだけであって、
「ハワイの人も日本に来れば同じなんじゃないの?」
・・というように。
実際、著者もそんな感じだと思っていたそうです。
縛られないで生きる
ところがそれは違っていて、
人の習慣が日本とハワイの違いを生み出しているのだそう。
つまりは
ゆるい習慣
です。
一般に単なる時間配分で終わらせない。
時間のバランスじゃなくて
思考のバランス
こそが大事だということです。
さらに重要なのは
縛られないこと
だそう。
確かに私たちは、気付かない間に多くの事に縛られています。
考え方
価値観
習慣
住む場所
金銭感覚
服装
持ち物
仕事
・・
挙げればキリがないほどに、です。
印象に残った内容
今、必要なのは意識しないと失いがちなゆるさを持つことだと痛感します。
この本には、多数の「ゆるさ」を保つ秘訣が書かれています。
一部を紹介します。
白黒つけない
電車の運行時刻が少しでも遅れると、何度も謝罪するアナウンスをよく聞きます。
確かに好ましいことではないけれど、そんなに謝罪されると反対に「そうだ、けしからん」的な思考がまん延しやすい気がしています。
予定外の事が起きるのは当たり前だし、余裕を持って出かけなくてはいけないのもあたりまえのこと。
同時に、想定外のことに目くじらを立てても仕方がありませんよね。
やらないことのリストをつくる
何かを選択するなら、何かをやらないと決めることも大事だとのこと。
何かをやることは「すごい」みたいに思われます。
いっぽうで「やらない」ことを決めるのも大事なこと。
一人の人間ができることには限界があります。
だったら、なにかをやるためには「やらないこと」も決めることが大事というわけですね。
何事も60点主義で考える
完璧主義は立派だけれど、プライベートその他に完璧を持ち込めば何より自分を追い込むそうです。そしてその空気を周囲に伝染させてしまうそう。
確かに、それは言えてます。
例えば
確かに、完璧に片付いた部屋は確かに居心地がいい。
確かに、丁寧に作られた栄養のバランスが整った料理はおいしい。
けれども、多少散らかっていたり、たまに惣菜や冷凍食品やインスタントを食べることもまた、楽しい。
たまに例外の食事をしたからといって、病気になるわけではない。
第一、必ずしも原因と結果が一致はしないのです。
周囲が求めているのは満点じゃないですよね。
贅沢品のために働かない
本には、「制約を作り縛られない」重要性について説かれています。
例えばローンで買った車や高級品のために、会社などから逃れられなくなる危うさが指摘されています。
住宅ローンもその典型でしょうね。
ムダを削ってシンプルに生きる
悩みとは決断できずにいる状態とのこと。そしてフライパンが2つあれば悩むけれど1つならそもそも悩むことはない、と。
確かに悩みとは贅沢な状態にあるからこそ、なのでしょう。身の回りがシンプルならそもそも悩む必要がない。
確かに、物も現象も全てはそれに尽きるでしょうね。
さいごに
実はこの本、元の本は10年前に刊行された本なんです。
書店で見かけた時は、パラパラめくって
「もしかしたら、読んだことがあるかもしれない」
と、見覚えがあると思いました。
そして、再び読んでみたいと思いました。
考えてみれば、当時、書店に行くと
「ゆるさ」
がキーワードの本を見かけることが多かった気がします。
それは実際に、注目されたキーワードでもあったんでしょう。
けれども、「目がいく」ということは、何より自分が必要としている証拠なんですよね。
同時に10年前と変わらず、ゆるく生きられずに戸惑っている人は多い気がしています。そして人の感情は伝染することも。
だったら、誰かが「ゆるさ」を伝染させるきっかけを生めばいい。
そう思います。