はじめに
お金は財布を開けなくても出ていきます。
家賃や住宅ローンの口座からの自動引き落とし、
クレジットカードでのサブスク支払いなど、
日々様々なお金が出ています。
そのため、お金は日々、着々と確実に出ています。
ムダな支出をストップする意識がない限り、延々とお金が出続けます。
特にムダ遣いに気が付かないと、自動的に大切なお金が着実に減り続けます。
今すぐ7つのムダなお金の使い方を見直し、いつの間にか突き進む「貧乏への道」を止めましょう。
今回は、お金のムダをストップするべく、何の支払いをやめればいいのかについて紹介します。
1・すぐにやめるべき、ムダなお金の使い方・セール
セール利用は、「節約になる」と考える人が圧倒的多数です。
セールの機会は減るどころか、どんどん増えています。
例えば以前は日本に存在しなかった「ブラックフライデー」は、毎年の恒例になりました。
企業は次々とセールのイベントを増やしています。
理由は簡単です。
通常期よりもセール期は売り上げが伸びるからです。
人はセールで買い物をしても結局、それ以外の通常期も何らかの買い物はするものです。
そのためにセールで購買意欲をかきたてられ、節約になるという意識で結局は買いすぎているのです。
セールは
「安い」
「今のうちに」
「まとめ買い」
「節約になる」
の心理が働くため、よく売れるのです。
セール期を増やせば、直後企業の売り上げが落ちると思われますが、おそらくあまり関係ないのでしょう。
本当に人々が、セール期後に買い控えるのであれば、企業はセール期を増やさないはずです。
けれどもセール期はどんどん増えています。
ということは、人はセールがあると、より多くのものを買い、通常期も従来と変わりなく買い物をするということでしょう。
セールをねらう買い物の弱点
セールはうまく利用すれば節約になりますが、一方でセールをねらう買い物には弱点があります。
①買いすぎる
第一に買いすぎる傾向があります。
「次のセールまでまとめて買う」という考えが起きるために、余計に買ってしまいます。
②冷静な判断ができなくなる
期間が限定されていたり、早い者勝ちだったりすると、その間に手に入れようという気持ちが働きます。
すると興奮して、必要かどうかよりも、競争に勝って手に入れることが目的になります。
通販セールは夜に開始することが多いです。
それは朝よりも夜のほうが、判断が鈍り買い物をしやすくなるからです。
仕事のストレス解消をしたくなるのも、夜です。
ユニクロの期間限定価格は通販、実店舗両方で実施されますが、実店舗は休日に人が多く集まります。
他人がたくさん買う様子を見て、購買意欲が刺激されます。
③手に入れた商品を雑に扱いがち
セールで手に入れた商品を雑に扱いがちです。
洗剤やシャンプーであれば、まとめ買いしたものがたくさんあるので気が大きくなって消費量が増えることがあります。
服であれば「安かったから」という理由で雑に扱い、手入れもおざなりになり洋服の寿命が短くなることがあります。
安く手に入れても、トータルコストが多ければ意味がない
セールで安く手に入れても、消費量が増え、雑に扱って寿命が短くなれば、セールで得た支出の削減が反映されません。
捨てるものが増えて、消費が増え、支出は通常購入よりも多くなることがあります。
環境にもメリットがなくなり、支出も削減にならないことが起きます。
セールは慎重に利用しないと、このように本末転倒なことになりかねません。
2・すぐにやめるべき、ムダなお金の使い方・ポイント獲得目的の買い物
最近のセールはポイント付与をする形式が人気です。
楽天お買い物マラソンなどは典型的です。
いずれにしても、必要な買い物をセール時に買えば、ポイントを獲得できるので得だと考える人は多いです。
確かに、確実にその時の価格が安くてかつ、適正量を買っているならばそのような買い方はアリでしょう。
ただ、しばしばムダがない買い物をしているつもりで、ポイント獲得が目的になる例が見られます。
セールにあおられて次のようなムダがないか確認しましょう。
セール時にやりがちなムダな買い物
- そもそも必要な物か→本来、買わなくても良いものかもしれない
- 他店でもっと安く売っていないか→ポイント獲得に集中しすぎて総合的な価格を見失っていないか
- 使用量が増えていないか→ポイント獲得のために使用量が増えていないか
- セールで興奮気味になっていないか→平常時に必要なタイミングで買えないのか
3・すぐにやめるべき、ムダなお金の使い方・保険の入りすぎ
保険加入を勧められるのは、入社時や結婚間もないころなど、新生活が始まり精神的に落ち着かない時期です。
また、この時期は人生経験も少なく、世間知らずなこともあり、セールストークを並べられると、
「そういものかな・・。」
と考えてしまいがちです。
そうして、言われるままに保険加入をしてしまい、以後何十年もそのままというケースが多いでしょう。
百歩譲って加入時点では適正な加入だったとしても、ライフスタイルとともに保険の内容は見直す必要があります。
ずっと同じでいいということはありません。
生命保険の例
例えば子供が生まれたときに加入した生命保険も、以下のタイミングで解約または減額をするのが妥当です。
以下は生命保険の解約や減額をするタイミングの事例です。一年に一回最低でも3年に一回は見直しましょう。
- 住宅ローンを組んで家を買い、団信加入をしたら生命保険は減額する。
- 子供の年齢とともに保険金額を減額する。
- 子供が社会人になった時点で解約する。
日本は社会保険が充実しているので、社会保険で補填される分を考慮して減額します。
医療保険の例
医療保険については掛け捨てで加入することが多いでしょう。
そのため保険料が数千円と低額のため、節約しているつもりでそのままになりがちです。
ところがいざ、入院をして保険金を請求してみると、想像より少ない金額でおろどくことがあります。
なら、「もっと多額の保険に加入しておけばよかったか」というとそんなことは全くありません。
保険に加入していなければ、はじめからあてにすることはないため、大部屋などで済ませようと考えるからです。
ところが保険に入っているから個室に入って差額ベッド代を保険金でまかなおうとしたところ、あてがはずれて、あわてることになります。
それでも個室に入りたい場合は、保険に払っていた分を新NISAなどで自分で運用して増やすほうがよいでしょう。
毎月の掛け金の支払いやすさで保険を判断せず、具体的にトータルの金額で判断しましょう。
そうすると長期の医療保険加入はムダだということにすぐ、気づきます。
例外的に貯蓄がない短期間だけ、加入するなどにとどめましょう。
4・すぐにやめるべき、ムダなお金の使い方・上位機種のiPhoneを使う
iPhoneはどんどん高額になっています。
確かに数年前までは最上位機種は、下位機種よりスペックが明らかに違うなどメリットがあったかもしれません。
けれども最近ではiPhoneの進化は出尽くした感があります。
当初のような革命的なおどろきはありません。
せいぜい、サイズが大きくなっていることと、カメラの性能がアップしているくらいのものです。
カメラの性能も「しいて言えばキレイ」というもので、下位機種でも十分すぎる性能です。
それでいて、最上位機種と最下位機種とでは2倍前後の差があるのです。
そこで問題は、最上位機種のiPhoneを買うことです。最上位機種でなくても、上位機種は無駄にハイスペックです。
お金をムダにしたくないのであれば、喜んで最下位機種を使いましょう。
執筆現在最下位機種はiPhoneSE第3世代です。
※アップル好き、ガジェット好きなど、手に入れる理由がある場合はこの限りではありません。
5・すぐにやめるべき、ムダなお金の使い方・ブランド物の服・服飾小物
ブランド物の服やバッグ、靴、財布などはもともと、生粋の富裕層が使うために販売されている実質「富裕層税」です。
これらの品質は確かに良いものですが、利益率が通常の品と比べて尋常ではありません。
生粋の富裕層は、税を支払っても有り余る資産を持っているので、このようなハイブランド品を買うことで富を市場に還元しているのです。
諸外国にはこのような富裕層が一定数いるわけですが、日本の場合実は生粋の富裕層はそれほど多くはありません。
もともとハイブランド品のほとんどが、欧米の企業である理由もうなずけます。
それでも日本の場合、お金を出せば庶民でもハイブランド品を手にできます。
筆者が若かりし頃のバブル時代は、勘違いした日本人の多くが外国でハイブランド品を買いあさり、現地の販売員に冷めた目で対応されていました。
現在ではすでに、過去のバブル時代の価値観はヤボであると知られているため、このような現象は減っています。
ただ、バブル時代の愚かさを知らない、若い世代の人で一部、相変わらずハイブランド品のとりこになる人が後を絶たないようです。
「高価なものは頻繁に買い替えなくていいから、かえって節約になり物を大事にする」
・・という言い分があります。
けれども実際のところ、生粋の富裕層でない人が買うハイブランド品は、結局のところ物欲から来ているものであり、その魔力に取りつかれています。
総合的な支出を集計すると明らかにそうでない場合と比較して、確実に多いお金が出ているはずです。
ハイブランド品に取りつかれる気持ちがあるとき、根底にあるのはコンプレックスです。
それは、
「実際以上に自分をよく見せたい。」
または
「他人に見下されたくない。」
というものです。
そうである場合、解消すべきはコンプレックスの解消と自己肯定感を真の意味で高めることです。
それをしない限りは、永遠に余計な支出を強いられることでしょう。
※一種の芸術品を手にする価値観で手に入れるケースなど、ブランド品を持つことすべてを否定するものではありません。
6・すぐにやめるべき、ムダなお金の使い方・安易な投資
2024年1月に新NISAが開始しました。
世の中は新NISAの話題で持ちきりでした。
中にはよく調べないまま「新NISAでもうかるらしい」程度の安易な方法で投資を開始した人がいるようです。
本来、投資も新NISAも正しく行えば、庶民も手堅く資産形成をできる有用なツールです。
ところが理解がないままに開始した人は、数か月前の株価急落時にろうばい売りをしたり、いきなり個別株を開始して、損失を確定した人が多くいると聞きます。
お金自体が悪いわけではなく、その扱い方と理解がなければ、どんなに良い方法があっても刃と化します。
「投資は猶予資金でやれ」
と言われますが、これは損をしてゼロにしてもいいという意味ではありません。
投資はギャンブルといわれることがありますが、それは調べないままにギャンブル感覚で手を出せば痛い目を見るのは当然です。
ナイフというものを知らない3歳児に、いきなりナイフを手渡す親はどこにもいません。
ナイフ自体は、食べ物をカットするのに必要な道具で、牙や、鋭い爪をもたない人間には有用なツールです。
けれども扱い方と怪我をする恐れがあることを知らない3歳児が手にすれば、それは痛い目を見ます。
投資の扱いもそれと同じことです。
投資といっても幅は広いのですが、新NISAでつみたて投資枠のインデックスファンドの銘柄などを扱う分には、比較的リスクは控えめで、長期運用することで老後資金などの利益を得られる可能性があります。
7・すぐにやめるべき、ムダなお金の使い方・コンビニ通い、自販機の飲み物
コンビニや、自販機そのものの存在が悪いのではありません。
常習的に、習慣で小さな買い物をするクセが散在を招くことに注意が必要です。
コンビニは生活に必要なものが、一通りそろっています。
外出先で、急な必要が出た時には大変助かります。
時間がなくても短時間で買い物できるメリットは大きいです。
一方でコンビニで買うものの多くは割高です。
飲み物、菓子、弁当、総菜など。
もちろん中には適正なものもあります。
コンビニ独自のブランドで豆腐、納豆、のようなものはスーパーで買う価格とかわりありません。
少なくとも自宅で使うものや食べるものであれば、スーパーで買っておくことで余計な支出を控えられます。
飲み物は小さい水筒に水を入れておけば、ちょっとしたときにはそれですみます。
例えば筆者は常に120㎖の水筒を持ち歩いています。
真夏以外のちょっとした外出なら、これで何とかなります。
空になっても容量が小さく軽いので、カバンに入れても負担になりません。
持っている水筒が空になったら自販機で買います。
ささいなことですが、大きな無駄は小さい無駄の積み重ねです。
小さい支出をやめることが、大きな節約になります。
まとめ
- はじめに
- 1・すぐにやめるべき、ムダなお金の使い方・セール
- 2・すぐにやめるべき、ムダなお金の使い方・ポイント獲得目的の買い物
- 3・すぐにやめるべき、ムダなお金の使い方・保険の入りすぎ
- 4・すぐにやめるべき、ムダなお金の使い方・上位機種のiPhoneを使う
- 5・すぐにやめるべき、ムダなお金の使い方・ブランド物の服・服飾小物
- 6・すぐにやめるべき、ムダなお金の使い方・安易な投資
- 7・すぐにやめるべき、ムダなお金の使い方・コンビニ通い、自販機の飲み物
- まとめ
- さいごに
さいごに
今回は「今すぐやめる7つのムダなお金の使い方・いつの間にか突き進む『貧乏への道』を止める」という話をしました。
参考になればうれしいです。