今回は、迫りくるリタイヤ後に備えるお金の準備についての話をします。
私は現在50代前半、夫は50代半ばになりました。
夫は定年まで早数年後です。
本当に、月日が過ぎるのは早いですね。
結婚したのはほんの数年前だったと言う感じです。
それはさておき、夫のリタイヤが目前に迫ると、現実的に考えなくちゃならないのはお金の計画です。
少し前には老後2千万不足問題がかなり話題になり騒がれていました。
あの問題は、単に2千万という金額に驚きおののくのではなく、自分たちの現状をまず把握することが大事ですよね。
ではどうやって現状を把握すれば良いのでしょうか。
漠然とした不安は現状の把握で減らせる
まず不可欠なことがあります。
それは現在の生活費を把握することです。
食費がいくらかかるのか。
光熱費はいくらか。
洋服代はどのくらい必要なのか。
・・といった生活に必要なお金を知っている事です。
家計簿を書いている方や、マネーフォワードなどのシステムを利用して家計を把握している方は、それを参考にできますね。
もし現在、生活費がどのくらいかかっているのかわからない場合は、まずそれを把握することから始めたいですね。
家計簿が苦手な人はレシートを活用
もし、書くことが苦手だとか、計算をするのがめんどくさいと言うような場合には、例えばこんな方法もあります。
レシートを活用する方法です。
ものを買ったときには必ず、レシートをもらうようにします。
そして1ヵ月分のレシートを全部集めてそれをもとに集計をします。
銀行口座から引き落としになっていたり、クレジットカードで支払っている場合には、その分も計算に入れます。
クレジットカードの支払いは使った時点の計上がおすすめ
よく迷う点としては、クレジットカードで支払った分の計上の方法でしょうか。
この場合は、二通りの方法があります。
- 使ったときに計上する
- 引き落とされたときに計上する
自分が管理しやすい方でどちらでも良いのですが、オススメは「使ったときに計上する方法」です。
ただし引き落とされたときに、二重に計上しないように集計のときには注意するようにしましょう。
リタイヤ後の生活費の増減について
現在の生活費を計上したならば、次に考えるのは、リタイヤ後の生活費です。
- 例えば食費は夫婦2人だけになる場合は現在よりも減る可能性がありますね。
- 住居費は現在よりも狭いところに住み変えることや住宅ローンが終わって減る可能性がある反面、持ち家の場合はリフォーム代等がかかる場合もあります。
- 洋服代は、通勤に着ていた服がいらなくなるために減る可能性もあります。
- 医療費は歳をとると通院する機会が増えるために増える傾向にあります。
- 通信費は今と変わらない可能性もありますが、例えばスマホの契約プランを見直して格安SIMに乗り換えたりすれば、減らせる手段も考えられます。
- 娯楽費については時間ができるので夫婦で旅行に行ったり、習い事を始めたりするので増えることもあるかもしれません。
- 交際費は、子供の結婚などでお祝いを出したりお付き合いが増えるので増加したりすることもあるかもしれませんね。
- 車両関係費は、車を手放すことで減ることも選択肢に入れておきたいですね。
- 教育費は子供が独立すれば不要ですから、この分の支出は不要になりますね。
こうしたことを、具体的にExcelなどに数字を打ち込み具体的に入力してみると、漠然とした不安がだんだんそうでもないことに気がつくのではないでしょうか。もちろん手書きでもOKです。
お金が必要な部分と、それほど必要でなくなる部分がありますので、そうしたことを具体的に形にしていくことで不安は減らしていくことができます。
お金は必要な部分もあるけれど、これまでかかっていたものが不要になるものも結構あると気づくはずです。
リタイヤ後に必要な大きな出費を予想する
一方で気になるのは、まとまったお金が必要になりそうな部分です。
自分たちが現役で働いていたときにはあまり気にならなかった支出が出てくることもあります。
例えば、
- 自宅のリフォームをするとか、
- 車の買い替えをしたり、
- 夫婦で旅行に出かけたり、
- 第二の人生に向けて勉強をすると決心した場合はその費用が必要になったり、
- 住まいが古くなって住み替えを考える人もいるかもしれません。
- また子供が結婚する際に援助のお金を出したり、
- 孫の進学費用を援助したりといったことも考えられます。
こうしたことを一覧の表に記入しています。
もちろん、この表に書く事はあくまで仮の事ですので、変更が分かった時点で順次書き直して良いのです。
まずは自分の年齢と家族の年齢を記入し、向こう20年位目安に各年齢下のイベントを表に記入していきます。
そして予定を書いていくと、
いつまでにいくらのお金を用意しなくてはならないのか
が、目で見えて明確になります。
そうすると何のために毎月(または毎年いくらのお金を用意しなければならない日も見えてきました。
受け取る年金と退職金を把握する
このほか、長くなりましたので別の機会にしますが、リタイヤ後に受け取ることができる年金についての知識を整理してこれも各年齢の表にして把握しておくことが大事です。
退職金については、それに伴う税金のことも把握しておく必要があります。
年金のもらい忘れがないか確認しておく
またこれは私も実際に少し前に実践したことですが、既に退職した会社で企業年金に記入していた場合にはその請求についての情報を50代の今のうちに整理&把握しておくことです。
私はすっかり勘違いしていて、当初企業年金の受給資格はもう無いのだと思っていました。
ところがある時新聞や書籍で、そうではなくきちんと続きを踏めば受け取る資格があるのだと言うことを知りました。
そのため、その確認と手続きの準備をしたわけです。
こうした「年金のもらい忘れ」は相当あるそうです。
実際に私も企業年金をもらい忘れるところでした。こうしたもったいないことにならないようにするためにも自分が受け取る資格のある企業年金等の情報を整理しておくようにしたいですね。
リタイヤ後の健康保険で変わる支出も忘れずに
会社を退職すると原則、勤務先の健康保険から外れて国民健康保険に加入することになります。けれども任意継続をすれば、2年間は元勤務先の健康保険に加入することができます。
ただし、どちらが得かはケースバイケースですが、一般的には長く勤務したような場合は任意継続の方が得である傾向にあります。また扶養家族の有無でも変わりますね。
2年の暫定的措置の任意継続期間を過ぎれば、いずれにしても、夫も妻も国民健康保険に各自入ります。となるとその分支出が増えます。
これは忘れやすいので、今のうちから心しておきたいですね。
さいごに
リタイヤ後に向けたお金の管理についてはまずはこのように
- 生活費を把握する
- ライフイベント表を書いて必要なお金を見積もる
- 受け取る年金の資格の有無を確認しておく。
この3つを最低の準備の項目として挙げておきます。
それではまた別の機会にリタイヤ後のお金に関する話を続けていきたいと思います。