はじめに
今回は、早口で話すメリットについての話題をお話しします。また、最後には早口で話すことの注意点にも触れています。
これまで当ブログでは一貫してゆっくり話すメリットについてお話してきました。 けれども状況によっては、早口で話したほうが良いし、相手が早口で話してくれたほうが助かる場合があると気づきましたので、補足の意味を込めて今回の記事を書きました。
春になり、新生活に向けて新たな対人関係が生まれる時期です。対話の参考にしていただけたらうれしいです。
- はじめに
- ゆっくり話すメリット
- 早口で話すほうが良いケース
- ドラマや映画のテンポが遅すぎると疲れる
- 情報メインの動画は早口のほうが聴きやすい
- 早口は頭の回転が速いと思う人が多い?
- 早口で話すと頭の回転が速いと解釈する多数の人々
- 早口だと自分よりレベルが高いと思われる傾向がある?
- 実力が伴わない早口は危険が伴う
- まとめ
ゆっくり話すメリット
少し前にこんな記事を書いていました。
ゆっくり話すことで、自分が自律神経の安定につながるので、相手にもそうした空気を伝えられる効果がありそうです。「ありそうです。」と断定的な書き方をしたのは、私は医者ではないので、断言することはできないからです。
また、ゆっくり話すことでお互い細かいミスや、聞き逃し、聞き間違い、言った・言わないなどのトラブルを回避できます。ゆったりした話をすることでお互いが余裕を持った和やかな空気を持つこともできそうです。
早口で話すほうが良いケース
一方で、早口で話す、話してくれたほうが良い場合があります。それは1つに、すでに内容を知っていることを聞く、話す場合です。すでに知っていることをゆっくり話されると誰でも内心、イライラしますよね。こうした場合は、早口でも構わないと思います。
他には、事務的な内容を聞く、話してもらう場合です。この場合は遅すぎても早すぎても困りますが、相手の状況に合わせて適度なスピードで伝えてもらうほうが良いです。
ドラマや映画のテンポが遅すぎると疲れる
他には、娯楽であっても適度なテンポがないと、かえって疲れることがあります。例えばですが、近年の大河ドラマは、セリフがゆっくり過ぎて反対に観ていると疲れてしまうのです。
もちろん、ゆっくりしたセリフは状況によって必要だし良いも悪いもないのですが、全体を通して時間あたりの情報量が少ない気がしてしまうのです。この場合は、もう少しセリフのスピードを上げてもらえれば私的には観る気になるのですが・・。
このように、どんなに良い情報や作品であっても、スピードが遅いと、逆に疲れてしまうので観る気になれないという現象がおきます。
情報メインの動画は早口のほうが聴きやすい
ユーチューブ動画も同じです。もちろん、ゆったりとしたリラックスメインの動画はこの限りではありません。一方で、情報発信がメインの動画の場合は、やはり早口で話してくれたほうが、聞きやすく、観て得した気分にもなれます。
もっとも、ユーチューブ動画は、再生速度を調整できるので、遅いと思えばスピードを上げればよく、早いと思えばスピードを遅くして観れば良いわけです。さすがにグーグルが生み出すツールは、この辺の視聴者の環境もよく考えられています。
本来、理想としては早口ではなく、ゆっくり話すほうが自律神経のバランスが取れるなどのメリットがあります。一方で、状況によっては部分的に早口から得られるメリットもあります。
早口は頭の回転が速いと思う人が多い?
本来は話す速度と頭の回転は無関係だと思うのですが、確率的に早口だと頭の回転が速いと思われやすいようです。
早口と聞いて50代の私が真っ先に浮かんだのは、漫才ブームの折の、コンビだったお笑い芸人の島田 洋七さんです。当時の漫才のスピードはすさまじく、あの早口は頭の回転のなせる技だと思っていました。
ところが意外なことに、島田 洋七さんは、足は速いけれど勉強は苦手だったと語っています。もちろん、島田洋七さんは、頭の回転が速いからこそあれだけの漫才を生み出したのでしょう。何より多くの人を笑顔にして、辛いことや悲しいことも一気に吹き飛ばすような素晴らしいパワーとエネルギーあふれるあの漫才はまさに天才としか言えません。
何をもって頭の回転が速いとみなすかの解釈がそもそも難しいわけですが、仮に学校の成績が頭の回転の速さの目安だと仮定するならば、早口が必ずしも頭の回転との関連はないという一例でしょう。
周りの人を思い浮かべても早口で次々と言葉を発する人が、必ずしも相応の情報量を持っていたり実績を持っているわけではないことに気づきます。
早口で話すと頭の回転が速いと解釈する多数の人々
ところがユーチューブ動画を拝見していると、早口で話す方のコメント欄には「頭の回転が速い」という解釈が多くみられます。
そうしたコメントを書いている方の「頭の回転の速さ」がどのくらいなのかを知る術はありませんが、少なくとも「早口で話すと高い確率で頭の回転が速い」印象を受ける方が多いということです。
裏を返せば「早口で話す人を頭の回転が速い」とみなす人は思い込みが激しいだけだとも推測できます。
早口だと自分よりレベルが高いと思われる傾向がある?
誰しも自分よりレベルが低い(と推測する)人の情報を得たいと思うことはありません。となれば当然、早口で話す人は頭の回転が速いと信じている人が多いのであれば、早口で話すメリットがあります。
それが自律神経その他に良い影響があるかどうかではなく、頭の良さを印象付ける戦略として利用するのであれば、これほど手軽で簡単で確実な方法はありません。
状況によりますが、たとえば「頭の回転が速い」印象を相手に与えたい場合は、早口で話してみるのも一つの手かもしれません。
実力が伴わない早口は危険が伴う
けれどもこの場合、一つだけ大きな注意点があります。それは相手が自分よりも知識レベルが上の場合です。この場合は内心、言葉や態度に出さないまでも、慇懃に軽く見られてしまう危険があります。
つまり実力が伴わない早口は、注意して発する必要があるということです。
まとめ
最後に話をまとめます。本来、言葉を発するときは、ゆっくり話すほうが自律神経の安定につながり、互いのトラブルを避けるメリットがあります。
一方で、部分的には早口で話すメリットがあるようです。それは時間あたりの情報量が多くなることと、「頭の回転が速い」印象を相手に与えられることです。
一方で実力の伴わない、うわべだけの早口は、時に相手にそれを見透かされてしまい逆効果です。自分はゆっくり話すべきか、それとも早口で話すべきか、状況を判断して使い分ける必要がありそうです。