はじめに
最近、健康関連では腸が注目されています。この本は電車の中で広告を見かけたという、ミーハーな動機で読んでみました。
腸がすべて―世界中で話題! アダムスキー式「最高の腸活」メソッド
もくじ
- はじめに
- もくじ
- 食べ合わせがポイント
- 消化にかかる時間で食品をカテゴリ分け
- 消化時間によるカテゴリわけの目安
- 実践が難しそうな点も
- 実践すること自体に大きなリスクはなさそう
- エビデンスがないけれど
- 実践が難しそうなときは
- さいごに
食べ合わせがポイント
この本の内容が注目されているのは、「食べ合わせ」に視点を置いている点です。これまで食べ方に関する健康情報といえば
- 何を食べるか
- 何を食べないか
が中心でした。
一方でこの本は、一転して食べ合わせに視点が置かれています。日本では古来から「食べ合わせ」を注意する文化はありました。江戸時代の養生訓に、よくない食べ合わせとして
- ウナギとギンナン
- 豚肉とショウガ
- カモとクルミ
などが挙げられていたようです。けれどもこれらは、保存が効かない冷蔵庫がないなどの時代の話なので、現代も同じような解釈をすることではないようです。
消化にかかる時間で食品をカテゴリ分け
では、本書に戻ります。なぜ食べ合わせが大事かというと、それは消化の時間が大きく関連されているようです。
食べ物を
- ファスト・・消化のスピードが速い食品
- スロー・・消化のスピードが遅い速い食品
- ニュートラル・・どちらでもない食品
・・の3つのカテゴリーに分けます。
そしてファスト、スローが混在した食べ方をしないことで腸に負担をかけない結果、健康につながるというわけです。
消化時間によるカテゴリわけの目安
ちなみに本書には、具体的な食品名がそれぞれのカテゴリに分類され記載されています。
それを見れば食品がどのカテゴリに入るか判断ができますが、おおざっぱな目安としては、以下のように分類されるようです。
- ファスト・・果物、トマト、かぼちゃ、パプリカ、唐辛子
- スロー・・野菜、穀物、動物性・植物性タンパク質、ナッツ、海藻
- ニュートラル・・油、酢、にんにく、たまねぎ、コショウ、ワサビ、ワイン、ビール、コーヒー、紅茶、牛乳、さとう、ビターチョコ
実践が難しそうな点も
ただ、本書を読んで、ファストとスローを一緒に摂らないことを考慮したとすると、ちょっと困ったことがおきます。
例えばトマトソースのパスタとか、フルーツが乗ったケーキとか、サンマにかぼすとか、食べ合わせが好ましくないとされるものが多々生じます。
実践すること自体に大きなリスクはなさそう
ですので実行はかなり難しいなと思ったのですが、一方で可能な範囲で注意して様子を見てみるのも1つの手ではないかと思いました。
というのも、本書で主張する食べ合わせは、大きなリスクがないと思われるからです。確かに著者は医師などの医療関係者ではないので、「そういう人の言うことを取り入れるのはどうなんだろうか」という懸念があるのは正直な本音です。
エビデンスがないけれど
ただ、最近よく言われる「エビデンス」ですが、そもそもエビデンスの乱用が多いのも事実で、「医師などの資格を持った人が書いているから確実だ」ともいえない現象を見かけます。
というわけで、厳格に取り入れるほどではなく、ゆるく実践してみるくらいはよいのではないかと感じました。
例えばパスタを食べるときは、なるべく動物性たんぱく質メインにして、トマトは野菜だけど例外的にファストのカテゴリです。
野菜を取り入れたいなら、パスタはスローのカテゴリなので、同じスローのカテゴリであるトマト以外の野菜か、ニュートラルのカテゴリの食品を使ってみるとかですね。
実践が難しそうなときは
ただトマトと穀物の組み合わせは意外に多いので、難しいことも事実です。またご飯とうめぼしもNGということになるのですが、無理だなと思う食べ合わせは無理をしない。そして、何らかの症状があって真剣に何かを試したいなら、ちょっと無理してトマトソースのパスタやピザを食べないで和風パスタにするとか、実行の強度を高めるのも手かもしれません。
さいごに
本書はとても読みやすく、大事なキーワードには印がついているし、短時間で負担なく読めます。
不定愁訴の症状がある人などは多いと思います。本書に書いてあることを試しても大きなリスクはなさそうなので、可能な範囲で試して様子を見るのもよいのではないかと思いました。
消化時間の食べ合わせ都は、考えたこともありませんでしたので、もしこれでよい結果が出るのであれば願ったりかなったりですね。
本書に書いてある食べ合わせを実践しても、食の栄養バランスを大きく崩すような心配もなさそうだし、興味がわきます。