簡単に暮らせ

ちゃくまのブログ。女性ミニマリスト。合理的な家事、少ない服で暮らす、家計管理、お金、捨て作業のコツ。好きな事をして生きる暮らしの追及

「はいはい」と返事してひょうひょうと生き、人の話を聞かずに生きる。『鈍感力』・書籍感想・書評・ブックレビュー



こんにちは ちゃくまです。このブログは暮らしに関することをつづっています。

・ミニマリスト的な暮らし方 ・家事を簡単にする工夫 ・お金に関する管理方法(筆者はFPです) ・世間に惑わされない生き方 ・・など。お役に立てたらうれしいです。

はじめに

先日書いた記事タイトルに「鈍感」という言葉を使ったら、この本が目に入りました。

www.kurase.com

それは失楽園、愛の流刑地などのベストセラーでおなじみの大御所作家、渡辺淳一氏のこれまたベストセラー本です。タイトルは「鈍感力」、タイトルは覚えがあります。

ゴマブックス出版のほうは現在キンドルアンリミテッド対象です。鈍感力

集英社文庫キンドル版はこちら鈍感力 (集英社文庫)

 

けれども私は氏の作品を、ひとつも読んだことがありません。一方で今回、アマゾンでサンプルページを読んで気になったので、あらためて読んでみました。

渡辺淳一氏は整形外科医だった

本書を読んで驚いたのですが、渡辺淳一氏は整形外科医だったんですね。ただ、医師の国家資格は今も保有しているでしょうから「だった」という表現は適切ではありません。

ですが本書を読み進めると、氏が医師であるからこそのエピソードや知識的な裏付けなどが本書には多く盛り込まれ、かなり参考になります。

読んでいると小説家が書いたというより、医師が書いた本だなあ、という感じが強く伝わります。

「鈍感力」とはどういうこと?

また、冒頭を読んですぐ感じたことがあります。それは著者の人生豊富な器の大きい視点です。

さて、この「鈍感力」という本は、平成19年に刊行して文庫の時点で百万部を突破しているそうです。また流行語大賞にノミネートもされたらしいです。

本書でいうところと「鈍感力」とはつまりどういうことか、というと、

「他人の反応でいちいち自分を揺るがさずに、どんと構えて生きましょう。」

ということだと解釈します。

他人の話を聞かない先輩医師の事例

その事例として、本書に登場する、渡辺氏の医師時代の先輩医師のエピソードが印象的です。その先輩医師は教授に叱られると、いつも「はいはい」と「はい」を二回繰り返す返事をしていたそうです。

つまりは何を言われても、その先輩医師には全く響いていないということです。渡辺氏はこの様子を見て「蛙 の 面 に小便」に見えたそうです。

そしてその先輩医師は、教授だけではなくもともと他人の話をまともに聞いていないようだったと言います。

元気で健康な秘訣は他人を気にしないこと

一見、他人の話を聞かないなんて「あり得ない」気がします。けれどもそれは、裏を返せば他人のことを気にしないということ。

誰に何と思われるかとびくびくしたり他人の顔色をうかがって行動を変えないことでです。

渡辺氏は、こうした他人を気にしないことこそが、元気で健康の秘訣でもあると言います。実際にその先輩医師は、70代を過ぎても元気でさっそうとしているそう。

元気の秘訣は自律神経と血管

そしてその裏付けとして、渡辺氏は血管と神経の関係を話し、自律神経との関連などの話も語っています。

そして自律神経がスムーズに働き、心と体が安定するほどガンにもなりにくいと言っています。

こうした話を本書で読むと、人生経験豊かであろうベストセラー作家が書いた本であると同時に、医師が書いた本でもあることを興味深く読み進めることができます。

睡眠と覚醒力の重要性

また、最近は睡眠の重要性を説く情報は増えていますが、ここでは睡眠だけではなく寝起きの覚醒力も大事だそうです。

睡眠を十分にとるだけではなく、すっきり起きられることも大事でセットなんですね。よく「インプットだけではなくアウトプットもしてバランスよく」と言われます。要は睡眠も同じで、ただ十分に睡眠をとるだけではなく、十分寝たら元気にすっきり起きられることで、健康と元気の源と目安になるということですね。

さいごに

映画化されたベストセラー本のイメージが多くて、一冊も本を読んだことがないのに何となく敬遠していた著者の本を読みました。

読んでみると著者が実は整形外科医だったことに驚いたし、文章はわかりやすくて読みやすい。

そして「人の話を聞く」ことが注目される一方で「人の話を聞かない」効果を知って興味深く読みました。

それは単に自己啓発的な要素だけではなく医学的根拠も盛り込まれているので、とても興味深く読みました。

そして本書を読んでいると、自分ももっと鈍感になり、ひょうひょうと生きたいと思ったのでした。