今回は、増える自然災害の背景を受けた「保険の効果的な入り方」についてお話します。
もくじ
- もくじ
- 自然災害に対応する保険はどれ?
- 自然災害に対応する保険とは?
- 火災保険で補償されないもの
- 地震保険について
- 地震保険の保険金は被害に応じたもの
- 地震保険の保険料はどう決まる?
- 火災保険は値上げが実施される見込み
- 火災保険の効果的な入り方
- さいごに
自然災害に対応する保険はどれ?
目的にあう保険に入る
最近は国内の自然災害が多いですよね。
特に昨年の9月には、台風の影響で大きな被害が出たのは記憶に新しいところですね。
それで皆さんが気になるのは、
「自然災害に対応する保険に入らなくていいの?」
ってことではないでしょうか。
もちろん、保険に入ることで安心感は得られるのですが、問題になるのは保険料と補償のバランスです。自分の目的に合う保険に入ることが大事です。
そうしないと、自分が考えていた保険と内容が違い最悪、せっかく保険に入り保険料を払っていたのに保険が下りずに調子が狂うという事はあり得ます。
自然災害に対応する保険とは?
ではそもそも、自然災害に対応する保険にはどんなものがあるのでしょうか。
まず、自然災害に対応する保険には以下の2種類があります。
- 火災保険
- 地震保険
こうした名前を聞けば、火災や地震に対応する保険はそれぞれ上記に挙げた2種類で対応するのは誰でもピンとくると思います。
一方で、落雷や爆発や水害に対応する保険が、どの保険で対応するのかは意外と知らないものです。
火災保険には
- 住宅火災保険
- 住宅総合保険
の2種類があります。
このうち補償内容が幅広いのは、住宅火災保険です。
住宅火災保険<住宅総合保険
です。
住宅火災保険の補償内容
一般的に多くの方が入っていると思われる住宅火災保険ですが、こちらの補償される損害の内容は以下です。
住宅火災保険の補償内容
- 水災、落雷、爆発、破裂、風災、ひょう災、雪災
- 消防活動による水漏れ
です。
住宅総合保険の補償内容
住宅総合保険の場合は、上記の住宅火災保険の補償の範囲に加えて、以下の損害に対して補償されます。
- 水害
- 給排水設備事故による水漏れ
- 盗難
- 外部からの落下、飛来、衝突東南
- 持ち出し家財の損害
です。
火災保険で補償されないもの
一方で、火災保険(住宅火災保険と住宅総合保険)で保障されない損害とは以下のものです。
- 地震
- 噴火
- 津波
- シロアリ被害
これらは火災保険で補償されませんので、注意しましょう。
地震保険について
次に地震保険についてお話しします。
火災保険では補償されない、地震、噴火、津波による損害は地震保険でないと対応されません。
では、地震保険だけに入りたい、ということが可能なのかというと、実はそういうわけにはいかない点が注意点です。
というのも、地震保険は火災保険とセットで入る必要があるんです。
地震保険だけ単独で入る事はできません。
地震保険は家財も補償対象
では地震保険の補償範囲は建物だけなのでしょうか?
実は建物だけではありません。地震保険が補償の対象としているのは
- 住宅
- 住宅内の家財
が補償の対象です。
ただし注意点があります。
1個の価格が30万円を超える
- 貴金属
- 宝石
などは補償の対象外なんです。
ですので、高価な貴金属や宝石を持っていてそれらが心配な場合は、別の保険に加入することになります。
地震保険は保険金額の上限がある
また「地震が心配だから多額の保険をかけたい」とう事は残念ながらできません。
地震保険の保険金額は上限があるんです。
地震保険の保険金額の上限
- 建物 5千万円
- 家財 1千万円
で、火災保険の30%から50%の範囲で設定します。
地震保険の保険金は被害に応じたもの
地震保険の保険金額と保険料の支払われ方と加入の仕方は以下のようになります。
保険金は、損害の程度に応じて保険金が支払われます。
多額の保険金をかけても、損害以上の保険金は支払われないということです。つまり損壊の判定が重要なポイントになるわけですね。
ちなみに以下のような支払われ方がされます。
判定は4段階です。
- 全損 保険金額の100%
- 大半損 保険金額の60%
- 小半損 保険金額の30%
- 一部損 保険金額の5%
地震保険の保険料はどう決まる?
では地震保険の保険料はどのように決まるのでしょうか?
地震保険料は以下の点で決まります。
- 所在地(都道府県)
- 建物の構造
つまり、建物の構造や所在地や補償内容が同じ場合、保険会社が違っていても保険料は同じになるんですね。
火災保険は値上げが実施される見込み
最近は自然災害が増えているので、保険金の支払いが全体としては増えています。
だから火災保険は近く、値上げが見込まれているようですよ。
2019年10月の改定で、損害保険料算出機構は、火災保険の金額のもとになる数値が全国平均で4.9%も引き上げられたんです。
一方で、保険料が値上げされただけじゃなくて、築年数が浅い住宅には割引される制度が取り入れられてはいます。
でも、火災保険自体は値上げを実施する見込みです。
火災保険の効果的な入り方
では火災保険に加入するにあたり、効果的に入るにはどうしたら良いかまとめてみました。
火災保険の保険料が値上げしそうな気配もありますし、一方で私たちの家計の負担は色々と大変になる一方ですよね。
では火災保険の保険料を節約するための方法はどんなものがあるのでしょうか。
長期分割払いや長期年払いを選ぶ
火災保険は、一般に1年から2年で契約しているケースが多いと思います。
一方で長期契約をすると保険料が割安になるケースがあります。
免責金額を設定する
火災保険の免責金額を0円から10万円の範囲で設定できる商品が多いんです。
そうした保険に加入すれば免責金額を多く設定するほど保険金額は割安に設定することができます
免責と言えば、自動車保険でなじみがありますよね。火災保険も同様に免責をつけることで保険料を抑えることができます。
重複の補償を見直す
保険内容をよく調べてみると、「補償内容がダブっていた」という事はありがちです。
定期的に補償内容を見直して保険内容にダブっているものがないかを見直して、ダブっていたら一方を解約するなどの措置をとれば節約になりますね。
そもそもですが、保証が重複していると、保険金が重複していれば下りないことがあります。
それだけではありません。そもそも支払う保険料が無駄になりますよね。
風災、水災損害の程度で保険金を縮小できる方の保険商品を選ぶ
保険会社によりますが、損害の程度によって保険金を低くできる商品があるようです。
ただし保険金が損害より大きい場合、困ることもあるかもしれません。ですのでこの方法を選ぶ場合は、十分な検討をしましょう。
各種割引を利用する
保険に入るときには同じ内容でも少しでも保険料を少なくする方法がないかを必ず調べてみたり確認してみましょう。
一般にネットで加入できる保険は割安なことが多いです。またペーパーレスによる割引や、オール電化住宅による割引等、築浅の割引などがあります。
定期的に保険内容を確認する
保険は一度入ると入りっぱなしになりがちです。
けれども住まいに関することは短期で変化することがあります。
例えば引っ越しで、対象の建物が変わっているのに、変更の手続きをとっていなかったり、増改築で住まいに変化があったのに、そもままになっているなどもあるかもしれません。
また家財の補償も見直しの必要がある場合もありますね。子供が成長して独立し、家財も少なくなっているなどもあり得ます。
さいごに
節約と言えば保険の見直しは王道です。
一方で生命保険や医療保険に視点を向けたことが多いですね。
けれども今回は自然災害をふまえた火災保険と地震保険についてのお話をしました。
いずれも加入も見直しも、内容をよく理解して実施することが大事です。
火災保険は値上げが予定されているようですし、この機会に火災保険等の災害に向けた補償を見直してみてはいかがでしょうか。