
はじめに
個人向け国債を利用するとき、最初に迷うのは3つのどのタイプを選ぶかです。
変動10年・・1.40%
固定5年・・1.58%
固定3年・・1.34%
(記事執筆時点・税引き前)
さて、皆さんはどれを選びますか?
一般におすすめされるのは、「変動10年もの」だが
一般におすすめされるのは変動10年ものです。確かにこのタイプは将来的に利子が高くなる可能性があります。
固定5年物は現時点で一番高く、それはそれで魅力があります。一方で固定3年ものを考える人はおそらく少ないでしょう。一番利子が低いからです。
けれども筆者は、違う考えを持っています。
国債とはお金を国に貸すこと
国債とは国にお金を貸すことです。債権を買うことはお金を貸すことです。今回は相手が国なので利子の大小に目が向きます。
けれどもちょっと視点を変えてみましょう。自分の大事なお金を貸すのです。当然、期間が長いほど利子はたくさんもらわないといけません。
期間が長くなるほどに返してもらえなくなる可能性が高くなるからです。その分、期間が長い債券には高い利子をつけてもらいます。
個人向け国債も変動10年ものは将来、情勢の変化にあわせて利子が高くなる設定です。でも固定3年ものや固定5年ものと比較して、それほど大きい差があるわけではありません。
ちなみに税引き後でもう一度比較してみます。
変動10年・・(1.1155900%)
固定5年・・(1.2590230%
固定3年・・(1.0677790%)
(記事執筆時点・税引き後)
今度はどうですか?
変動10年ものは確定ではありませんが、3つ比較しても大きな違いがありません。税引き前だとそれぞれ割と大きな差があるように感じますが、税引き後に3つを眺めてみると、どれも大差ありません。
期間が長いほど、中途換金ペナルティのリスクが高くなる
結局、どの金利も大差ありません。となれば貸す側にしてみれば途中で状況が変わり中途換金したくなる確率は期間が長いほど大きくなります。
中途換金は直前2回の利子がペナルティで引かれます。もともと高くない金利から2回分の金利が引かれることは相当大きな損失です。
つまり個人向け国債の最大のリスクは、実質的に期間が長いことで起きやすくなる中途換金なのです。
中途換金リスクが低いことが大事
もともとの利子に大差がありませんから、中途換金しにくいことでペナルティを受けにくくなります。結論を言うと、「個人向け国債は固定3年ものが、もっとも有利になりやすい」ということです。
期間が長いほどインフレリスクが高くなる
貸す期間が長いほど、インフレリスクも高くなります。変動10年ものは情勢に応じて金利が変化しますが、インフレ率を上回らない可能性が高いのです。
「固定3年もの」で確実に利子を受け取ることを繰り返すほうがいい
そこで中途換金をしにくい固定3年ものを選び、3年後も個人向け国債の運用を続けたい場合は、固定3年ものの個人向け国債をあらためて買うほうが確実です。
3年程度であれば、インフレ率の変化に対して、5年ものや10年物と比較して大きな差が起きにくいからです。
5年も10年も、けっこう長いのです。そもそも、それだけの長い期間、資金を寝かせるに等しいのですから、中途換金でペナルティを払っている場合ではありません。
まとめ
- はじめに
- 一般におすすめされるのは、「変動10年もの」だが
- 国債とはお金を国に貸すこと
- 期間が長いほど、中途換金ペナルティのリスクが高くなる
- 中途換金リスクが低いことが大事
- 期間が長いほどインフレリスクが高くなる
- 「固定3年もの」で確実に利子を受け取ることを繰り返すほうがいい
- まとめ
- さいごに
さいごに
個人向け国債は変動10年ものを推奨する意見が多い中、筆者は固定3年ものを推奨する意見を提案しました。
もともとの金利差が低いので、期間が長くなるほど中途換金リスクが高くなるからです。
もちろん、運用の選択はそれぞれの考えに応じて選んでいただいて構いません。また、長い期間の間には当初、想定したことと変化が起きることもあります。
そうしたときに、過度に落胆することをせず、ゆるい気持ちで受け止めていけば良いのではないでしょうか。個人向け国債はその額面においては額面が保証されています。ただしインフレリスクがありますから、期間が長くなるほどにインフレリスクも高くなります。そのような実情と照らし合わせて選ぶ必要があります。
参考になればさいわいです。