
はじめに
普通の人が、突然大金を手にする機会は割とあります。
- 退職金
- 相続
- 不動産売買
- 保険の解約、満期金を受け取る
などです。
急に大金を手にした人が困るのは、お金の預け先です。
大金をどこに預ければいいのか?
これまで手堅く資産運用をやってきていれば、大金を手にしてもお金の行き先は大体すぐ決まるでしょう。
けれども注意が必要なのは、これまで投資とは無縁だった人です。
手堅くまじめにコツコツお金と向き合って来た人、こうした人が実は注意しなければなりません。
給与振込口座のある銀行窓口で、「相談」するのはまさにカモネギになります。
ゆうちょ銀行のようなところなら勧誘されないかというと、そんなことは全くありません。
投資経験ゼロなら預け先は2択
投資経験ゼロであれば、基本的な預け先は2択です。
- 個人向け国債
- 銀行の定期預金・・ただし1つの銀行につき1千万円とその利息まで
この2つは利益はほとんど見込めませんが、元本が減ることはありません。
手堅いといえます。
ただし物価上昇に追いつけないので、実質目減りしていくリスクはあります。
2025年8月の1万円の価値と、2026年8月の1万円の価値は変わります。
今、1万円で買えるものが10年後にいくら払わないといけなくなるでしょうか。
このような意味で額面は変わらなくて、いくらかの利息は付きますが、目減りしていくことは覚悟しないといけません。
ただし、特に知識もメンテナンスもいらないので、難しいことを考えたくない方には適しています。
投資に回すなら、数年前からの実践が不可欠
投資はマラソンやウォーキングと同じです。
いきなり初めても苦しくなって、故障したりリタイヤに追い込まれます。
故障やリタイヤに追い込まれないためには、日々コツコツと練習が欠かせません。
投資も同じです。
理屈から言えば、投資は正しいやり方で行えば何時からでも開始できます。
けれどもこれまで投資と無縁だった人が突然、大金を手にしたタイミングで開始すると、「失敗できない」という緊迫感が起きます。
結果としてあせって失敗してしまうことが起きます。
ですので「今は投資の余裕がない」という方でも、ある日投資の機会が来ることも想定しておきましょう。
投資は低額で実践を積んでおく
投資は月千円や5千円などの低額でも始められます。
投資は頭で考えるのと、実際に自分のお金を扱うのとではまるで違うのです。
実際に自分のお金を投じてみると、初めて投資に対する自分の癖が見えます。
そのようなことを、低額で練習して経験を積むことが大事です。
低額で経験を積んでおけば、あとはいざ大金が入ったとき、それをどうするべきか判断しやすくなります。
必ずしも投資に移行しなくてもいいのです。
- 投資は練習レベルの金額しか無理
- このくらいなら投資にまわしていい
事前に数年間、体験しておくとそうした傾向がわかります。
投資しない勇気も時には必要
場合によっては
- そもそも投資はしない
と判断することもできます。
例えば、これまで投資をしてきても、退職金は安全資産(個人向け国債や定期預金)で運用するなどです。
大金が入り、仮に投資の経験と知識があっても、必ずしも投資にまわさないといけないものではありません。
投資で得られる利益を考えるともったいない気がします。
けれども状況次第では、このような決断もあり得ます。
自分の資産配分を考慮して決めましょう。
実際に投資をすることで知識や判断基準がついていく
投資の情報は多数あります。
知識があっても実践しないと気付かないこともあります。
身銭を切って初めて気づき、実感することがあります。
はじめは、何がわからないかわからない・・ことが多数あります。
そうしたことを経て、自分の判断基準が決まって行きます。
現在、退職する年齢より早い方や、相続などで大金を手にする可能性があってもなくても、投資に関心があるならば、その時になって急に始めるのは無理があります。
マラソンやウォーキングのように、事前に継続して投資の訓練と体力をつけておきましょう。
まとめ
- はじめに
- 大金をどこに預ければいいのか?
- 投資経験ゼロなら預け先は2択
- 投資に回すなら、数年前からの実践が不可欠
- 投資は低額で実践を積んでおく
- 投資しない勇気も時には必要
- 実際に投資をすることで知識や判断基準がついていく
- まとめ
- さいごに
さいごに
今回は、「新NISAなどの投資は、事前の勉強と実践が必要。退職金などの大金を手にして突然始めるのは危険。」という話をしました。
参考になれば幸いです。