はじめに
令和はめまぐるしい変化の時代です。
筆者は50代後半ですが、これほどに変化が激しい時を見たことがありません。
今の時代、節約と貯金をはじめとしたお金周りの行動は、まさに情報戦です。
変化が激しいから、情報収集が欠かせません。
どんどん情報が入れ替わります。
そして多様な情報が入り乱れ、
「どの情報を信じればいいかわからない。」
という人も多数です。
情報は、誰かの発信を盲目的に信じるものではないでしょう。
多様なものを収集はするけれど、あとは自分で考えて判断するしかありません。
判断基準は自分で決めます。
誰が正しくて、誰が正しくないか。
・・ではなく、
基準を決めて、自分で判断するだけです。
そして基準は常にアップデートが必要です。
「シンプル」という言葉に逃げない
シンプルとは非常に魅力的な言葉です。
同時に都合がいいとも言えます。
「シンプルに」
と言われると、
「そうかな、そうだよね。そうしよう。」
と納得できるパワーがあります。
確かに、物事の原則はシンプルです。
だからシンプルなお金の運用は間違いではありません。
一方で、
- 難しいから考えたくないこと
- 知らないことを調べるのはめんどうくさいこと
- 少しでも手間がかかること
を理由に、
「シンプルじゃないから、かかわりたくない。」
という、都合のいい言い訳は本末転倒です。
シンプルな運用と、「難しいと感じるからかかわりたくない」ことは似て非なるものです。
お金を増やす節約行動は、少しの手間がかかる
お金を増やす節約行動は、少しだけ手間がかかります。
また、リスクについての適切な学習と情報収集が必要です。
特に値動きが乱れているときは、他者の意見を判断にしていると不安が増えます。
行動しないで半端な情報を追っている段階では、真実が見えません。
少しのめんどうを乗り越えさえすれば、余計なお金を使わないで済むのです。
けれども「シンプル」に、難しいことからは逃げたいという気持ちがあると、そこに搾取される構造に自らはまることになります。
本当のシンプルとは、自分に裁量があることです。
資格をとっても終わりはない
例えばファイナンシャルプランナーの資格を持っていても、教科書的知識だけでは実感を伴いません。
実際に自分で運用をしてはじめて
「あ!こういうことか!」
と理解できることがあります。
ただ、すべての金融商品を体験するわけにはいきません。
とはいえ、ある程度の実践が理解を深くすることには違いありません。
それでもお金周りのことは非常にデリケートです。
「これで終わり」
はありません。
情報はアップデートが必要だし、反復しないと忘れます。
お金を扱い、それを適切に増やそうと思うなら相応の手間は必要です。
新NISAなどの投資の場合
ネット証券を開設する行動ひとつとっても、ある種の決断が必要です。
いざ口座開設をしても、ログインしてはじめて証券口座の見たときはわけのわからなさに頭がクラクラするかもしれません。
新NISAを開設していたとしても、自分が思う金融商品は、どのボタンをタップして、どれを選択すればいいのか。
旧NISAが5年を迎えるため、売却をしようとしても、売却とはどういう操作をすればいいのか。
一つ一つが未体験で初体験の嵐です。
それでも調べれば徐々に糸口が見えてきます。
そうしたことを繰り返すうちに、段々資産運用とはどういうものなのかを、銀行の預貯金だけでは見えなかったことが物理的な操作を通して実感していきます。
格安SIM・スマホ本体購入費用の場合
格安SIMの利用者はまだまだ少ないのです。
食費や光熱費、日用品で10円単位の節約を気にする人でもスマホ本体は十数万円するiPhoneを買い、分割払いになっているから多額な出費に気づいていません。
通信契約も同じです。
ドコモ、au、ソフトバンクの窓口に行き、順番を待って手取り足取り、機種変更も設定もすべてスタッフ任せです。
「サブスクを2か月だけ入れてほしい。」
と言われて
「無料なら。」
・・と思い、そのまま忘れて数年余計なサブスク代を払ってしまったり、
格安SIMを
「誰も使っていないから」
という理由で何となく敬遠しています。
スマホ周りの支出を控えることは食費、日用品、光熱費を節約するより簡単です。
ところが多くの人がこの確実な節約を実行しません。
キャリアでスマホを契約して、上位機種のiPhoneを使う生活では、お金が貯まらないのは当然です。
確かに格安SIMは、手取り足取りめんどうをみてもらえるキャリアと違い、手続その他を自分でやらなければなりません。
けれどもそれらの手間は、最初こそ戸惑いますが、2回目以降は慣れます。
同時にスマホの通信とはどういうシステムなのかを理解できるようになります。
今回は新NISAを使った運用や、スマホの支出を例に挙げました。
搾取される構造とは
いずれにしても、実際に少しのめんどうを実践しないことには、現代の情報に追いつけません。
このようなわずかの手間を惜しんで「シンプル」という言葉に逃げる行為は、搾取されるワナにはまりやすくなります。
だいぶ前に著名な女性が著書の中で、このように書いていたことが物議をかもしたことがあります。
正確な文章ではありませんが、
『世の中は、頭の良い人がそうでない人を搾取する構造で成り立っている。』
という内容です。
この文章が著書を通じて世に出たときは、時代が追い付いていなかったのでしょう。
この真意がなかなか理解されなかったようです。
一方で最近では、別の男性の著名人は著書で
『リスクを取る人が、リスクを取りたがらない人を搾取して成り立っている。』
という内容を書いています。
今回は時代が追い付いてきたのか、多くの人がこの発言を受け入れています。
だいぶ前に女性の著者が発した内容と、意味は違いますが、強烈な内容で真実である点では共通しています。
「そうでない人」と「リスクを取りたがらない人」はおよそ同じポジションにいると言えます。
同時に「シンプル」に逃げる人、「めんどうくさい」を理由にする人も同列に近い可能性があるでしょう。
令和の節約と貯金はまさに、「めんどうくさい」をいとわない人が優位にたどり着ける構造です。
まとめ
さいごに
今回は
令和の節約と貯金は○○戦!「シンプル」という都合のいい言葉に逃げない。「めんどうくさい」は高くつく。
という話をしました。
参考になればうれしいです。