はじめに
今回は値上げに対する予防策に関する話をします。
値上げが始まると「あおられる」
値上げが始まるとメディアはあおって騒ぎます。もちろん、生活費に直結するので無関心でいられないのはわかります。対策も必要です。
一方で、メディアの多くは不安をあおる要素が大きいのです。こういうネタは視聴者が飛びつきますし。それもあってか、こういうときはこぞって
「大変だ!」
と騒ぎます。するとそれを受けて、多くの人が
「うん、大変!どうしよう!」
と、不安になります。特にテレビが情報源の割合を多く占める人ほど、そういう傾向は強いでしょう。テキストや音声だけの情報と比較して、映像はインパクトが強いですからね。
値段は変動するもの
でもそもそもですが、モノの値段は変動するのは当たり前です。だから普段から、モノの値段を2割くらい幅を持たせてイメージしておくことです。
それは2割少ない方、多いほう、両方です。
それを意識しないから、いつも目の前の値段に振り回されます。値段が安いと喜び高いと落胆します。数字に感情まで揺さぶられます。
2割程度の幅を想定する
ところが普段から2割前後の振れ幅を想定していれば、このように揺さぶられることはありません。
「あ、そう来ましたか。」
と淡々と受け止めることができます。数字に感情を使わずにやり過ごせます。モノの値段を庶民の私たちが動かすことはできません。
もちろん、だからと言って、「されるがまま」でいいというのではないですよ。
価格は変動するものとしてプール資金を活用する
結果として自分に価格を動かす力がないのですから、はじめから
「価格は変動するもの」
という現実をあらかじめ想定しておけばいいんです。想定するということは、現実的な対策をもとっておくということです。例えば食費の予算の幅を、上下どちらに転んでも困らないようにするということです。
例えば安く買うことができて予算が少なくて済んだのであれば、反対に値上げで予算が多くかかるときのために資金を用意しておくことです。
「安かった、うれしい。ラッキー」
で終わらせない。安く済んだのであれば、いずれ高くつく日もやってきます。浮いた予算はその時のためにプール貯蓄をしておくんです。
その時貯めたお金はあくまでプール資金なので、別の機会にそれを使う時が来ても
「貯金が減る」
と落胆する必要はありません。そもそもがプール資金ですから近い将来は使うための貯蓄です。
プール貯蓄とストック貯蓄のちがい
貯金とか貯蓄とかなんとなく同じ言葉で表現していますが、その内訳を意識する必要があります。
それは1年以内など近い将来に使うためにためるお金と、遠い先のための貯蓄のお金のちがいです。
前者はプール貯蓄、後者をストック貯蓄です。
値上げ対策のための貯蓄はプール貯蓄です。旅行資金とか、ちょっと高価な衣類購入資金とか、お祝い金、税金支払い代金などもこれにあたります。
住宅購入資金、教育費、老後資金・・などはストック貯蓄です。
使用サイクルを見直す
値上げされてから確かに、全体の価格は上がっています。けれども冷静に価格をチェックすると、必ずしも全てが高いわけではありません。
それから必ずしも急ぎでない品は、買う頻度のサイクルをおくらせるなどで、実際に出ていくお金を調整することはできます。
例えばティッシュが値上がりしているというなら、ティッシュの使い方を見直してみるんです。
すると、ティッシュでなくてもいいことに使っていると気付くことがあります。(これは私ですね)ちょっと指先が汚れたくらいですぐティッシュを使う。こういう時は手を洗うとか、濡れたふきんを使うとか、代替えを考えることもできます。
シャンプーやリンス、ボディソープも同じです。例えば我が家では、ボディシャンプーとリンスの減りがどうも早い気がしていました。
リンスを息子は使わない。それで思い切って夫と息子に使う量のことを聞いてみました。すると夫がかなりの量を使っていたことが判明。(こういう話をするのは嫌だったのですが、あまりに減り方が早すぎたので)
泡タイプでないリンスとボディシャンプーの適量がよくわからなかったようです。手で洗うのが肌にいいと思っていて、ボディタオルを使っていないことも原因でした。
あらためて使い方の話をしたら、減り方が想定内になり買う頻度が減りました。
(ちなみに夫に泡立ちの良いボディタオルを新しく買いました。無印です↓。ボディタオルにボディソープを取り、お湯でなじませて泡立ててから洗う。手で泡をとってもいいし、ボディタオルで洗ってもどっちでもいいんです。)
さいごに
今回はざっくりとした値上げ対策の話をしました。やたらと値上げ値上げとあおられる昨今ですが、無駄に不安がらないようにしたいですね。
もちろん現状を把握することは必要だし、流されればいいというのではありません。
一方で自分の消費を見直したり、あらかじめ値上げ幅をイメージしたプール貯蓄などを対策すれば、急激な状態でもあわてないで済みます。この場合短期の支出のためのプール貯蓄と、老後資金、住宅資金などのストック貯蓄を混同しないことです。
世の中は常に変動しますから、変動するものという前提で生活することは対策になります。