はじめに
今回は、
「実家の物が多すぎるときに実践すること」
のお話をします。
自分の物を実家から引き揚げよう
実家が物置状態になっていて、親が片付けに同意してくれないとどうしたらいいのでしょうか。
結論を言います。まずは自分の私物を実家から引き揚げて下さい。もしかすると、親に片付けを促す以前に自分の私物がけっこう置いてありませんか?
「いやいや、確かに実家に私物があるけど、量は多くないし。」
こんな答えも帰ってくるかもしれません。でも、親御さんは自分の私物を
「引き揚げろ。」
と言いましたか?たぶん、言っていないはずです。もしそうであれば、実家のものが多くて親を説得しても良い返事が返ってこないのは当たり前です。
実家を片付けたいのであれば(親がまだある程度元気である場合)、まずは自分の私物を下着一枚残さず引き揚げましょう。親に片付けを促すのはそれからです。
自分の物は少なく見える。他人(身内含む)の物は多く見える
誰しも自分が一番かわいい。それは当然です。ただ、それが影響するので、物も自分の物は実際より少なく見えますが、他人(身内含む)の物は多く見えるしジャマにも見えるのです。
だから、他人目線で見ればゴミでも、本人にしたら大切で捨てられないということはよくあります。それは高齢者に限らず、子供でも若者でも同じです。
どうしても自分には甘くなりますだからそれが物にも反映されます。だからこそ、親に言う前に自分の私物を一切、引き揚げることが必要です。
条件付きで残してしまうと、自分としては片付けたつもりでも、客観的には
「どこが?」
ということになりがちです。
けれどもすべて引き揚げていれば、客観的にも自分のもので実家に余波をもたらしていないことになります。
そのようになったうえで、あらためて親の反応を見ながら進めるのが良いでしょう。
結婚直前に、私物をすべて引き揚げさせられた私の経験
「そういうお前はどうなんだ?」
という声が聞こえそうなので簡単に紹介します。私の私物ですが、実家にはありません。
理由は結婚直前に、母から私物の99%を引き揚げさせられたからです。結婚が決まってから、私が仕事を終えて帰宅すると部屋から様々なものが処分予備軍として廊下に出されていました。その流れがあり、結婚時には実家に何も残っていませんでした。
もともと母は、あの年代には珍しく物を思い切りよく処分する人でした。家の中がごちゃごちゃしているのが耐えられない性分で、幼いころからよく物を捨てているのを見て育ちました。
だから私の私物処分に関しても悪気があるわけではなく、以前からの習慣をそのまま実行した感じだと思います。
とはいえ、正直
「え?」
とは思いましたけどね。(笑)
実家に置く私物は、犬猫のマーキングのようなもの
思うに実家に残す私物とは、犬猫などがやって見せる「マーキング」と似た行動だと思うのです。
本人が実家に住んでいなくても、物を残すことで自分の存在が健在であることを示す行為です。
実家に私物がある場合とない場合の違い
反対に実家に物がないということは、そこに持ち主の存在も感じさせないことです。
実家から私物を引き揚げさせられたということは、名実ともに実家から存在も気配も残すことを許されていないということです。
反対に実家に私物を置いていないと、実家への思い入れもどこがドライに、現実的になれる気がします。
ところが実家に私物を置いている場合は、なんだかんだ言って本拠地は実家にあり結婚や就職や進学で離れても、実家に魂が残されているに近い感覚になるでしょう。
実家の私物を引き揚げる親の説得はそれからだ
実家が片付かない場合は、まずは自分の私物を下着一枚残さず引き揚げることです。そうすることで、まずは自分の気持ちが変わります。
そうでない場合はたとえ下着一枚でも実家に依存する気持ちがまだあるということです。
ところが物理的な物をすべて引き揚げて初めて、自分が名実ともに実家から独立した気持ちになります。
それから親を説得するなりなんなりする、ということが実家の片付けの正しい前提です。
さいごに
今回は、実家の物が多くて物置状態になっているときの対処方法を紹介しました。
繰り返しますが、実家で親に片づけを説得するのであればまずは自分の私物の引き揚げが大前提です。
実家に自分の私物があるということはまだ、何らかの形で実家に依存している面がある証明にほかなりません。
親の説得はそれからです。
今回の話が参考になれば幸いです。