はじめに
今、令和7年を生きる私たちは、「ある概念」をどの程度持つかで大きな分かれ道に立たされていると気づきます。
今回は
「直接見えないコト」の重要性と令和7年以後の投資とは
・・という話をします。
「ある概念」がある人とない人の違い
「ある概念」とは、目に見えないモノの概念です。
厳密には幅が広いのですが、ここでは一定のサービスやシステムを指すものとしてお話します。
これからは目に見えない、モノやサービス、システムなど物理的ではないものが、世界を動かす中心に変わっていくでしょう。
今後はこの概念的サービスやシステムにどの程度乗っていけるかが、今後を左右します。
反対に、令和以前の平成や昭和までは主に、目に見えて手に触れられるリアルな物理的なものが重要視されていました。
具体的には
- 土地
- 建物
- 自動車
- 食料
- 衣服
- 服飾小物
- その他雑貨
など直接目で見て手に触れられるものです。
もちろん、現在もこれからも基本的な生活基盤は、従来と同じように物理的なものを扱って生きていきます。
けれども、それを取り巻く様々な環境や概念はどんどん、概念的なものが占める割合が多くなります。
キャッシュレスも概念のひとつ
概念的なものというと、いまひとつピンと来ないかもしれません。
すでに私たちは、物理的なものを超えた概念的なものを扱っています。
例えばお金は、もっとも概念的なもの代表です。
私たちは、生まれた時からお金を目にするため、これを概念的なモノだとは思えないでしょう。
太古の昔は、物々交換をしていましたが、それが「お金」という利便性の高い概念に代わっていきました。
さらに、昭和あたりは現金が主流でしたが、平成あたりからはクレジットカードを利便性目的で使う人が増えました。
そして令和の今は、キャッシュレス決済を使う人も増えています。
一度、利便性がアップしたものが後退することはない
特徴的なのは、時代が進み、一度アップした利便性が、後退することはありません。
そのため、いくら
「キャッシュレスはいやだ!現金がいいんだ!」
と叫んでも、世の中はキャッシュレスメインに移行します。
どのみち、戻ることはないので、さっさと時代に合わせて移行して、早く慣れたほうがいいです。
投資を扱ううえで必要なこと
投資もまた、目に見えない概念的なお金の動きです。
運用自体は数字を把握するだけですが、お金そのものより複雑です。
そのため、扱ううえでの注意点も多数ありますし、最近はセキュリティの注意を払う必要がより大きくなっています。
けれども、
「注意が必要だから扱わない」
というのでは、実店舗で口座を開設して、取引のたびに有人窓口に行くか電話をかけるというのでは、効率が悪すぎます。
通常はネット証券を扱うことになります。
そこで必然的に、PCやスマホを適切に扱う基本的知識が必要ですし、金融リテラシーも同じく必要です。
新NISAの誤解
新NISA自体は、単に非課税制度という器です。
新NISAはイギリスの非課税制度をモデルにしたものです。
ところが新NISAも「新NISA」という物体があるわけではありません。
そのため、概念を正しく把握しない人が多く出てきます。
ただ、新NISAという器を選んだ場合は、利益に対する税金がかかりませんが、損をした場合に損益通算もできないというものです。
大きな損失で利益確定する可能性がある場合は、特定口座などで管理すればいいだけです。
新NISAをきっかけに投資を始めた人が増えました。
ですが、もともとの投資という特性のマイナス面が、新NISA自体の特徴であるように誤解されていることがあります。
投資のプラス面もマイナス面も、それ自体は新NISAの制度があってもなくても以前から変わりありません。
リスクを嫌う人が多い
ある程度のお金を得るためには、リスクを受け入れなくてはなりません。
けれども人間の特性としては、利益を得る喜びよりも、損することに耐えられない人が多数派であるというものです。
そのため、実質目減りする銀行預金などを受け入れ、投資を避ける選択をする人が多くなります。
現状の銀行預金は紙通帳に数字が記載されます。
そのため概念的なサービスであるとは考えずに、利用する人が多数です。
ところが投資は、自分が引き出したわけでもないのに、減ることがあります。
それが概念的に耐えられないということも起きます。
市場は今後も成長する
もちろん、投資といっても難易度により多様ですが、
市場は今後も成長する
という前提を受け入れた場合は市場全体に投資することで、長期的には利益を得られるという可能性があります。
この場合は個別株などではなく、オルカンなどの市場を幅広くカバーするインデックスファンドなどを利用することになります。
例えば筆者は、昨年秋に、S&P500の比率を減らし、オルカンの比率をアップするように変えました。
もっとも、現時点ではこのような選択をしてもあまり大きな違いはありません。
ただ、長期的には結果が変わる可能性もあります。
投資で何が正解かは誰にもわかりません。
けれども「市場全体は成長する」という前提をもとに市場全体を丸ごと買うインデックスファンドと非課税制度をミックスすることで老後資金などを作ることができます。
数字で「市場全体は成長する」という前提を判断する
もっとも、「市場全体は成長する」という前提に懐疑的な人は当然存在します。
考えは人それぞれなので、懐疑的な考えであればその方針でかまいません。
ただ、単純に数字を見れば世界の人口は増加するので経済は成長する可能性が大きいのです。
日本は減少していますが、海外はそうではありません。
国連推計は、2024年に約82億人、以後50年間は増加します。
(ただし、2080年代に約103億人でピーク後、減少に至ると見込まれています。)
投資は概念的な感覚が必要
投資は概念的な感覚が必要です。
- 世界全体の人口が増加するイメージ。
- 経済が成長するイメージ。
- 近所のスーパーマーケットではなく、海外全体の経済が成長するイメージ。
・・目の前にない、イメージや情報を幅広く俯瞰する感覚が欠かせません。
一方で特定の狭い価値観の情報は、集めようとすればいくらでも集まります。
そのため、そうした狭いイメージは、考えを補強するのは簡単です。
それが一見して、正しい情報にも思えるので注意が必要です。
まとめ
- はじめに
- 「ある概念」がある人とない人の違い
- キャッシュレスも概念のひとつ
- 一度、利便性がアップしたものが後退することはない
- 投資を扱ううえで必要なこと
- 新NISAの誤解
- リスクを嫌う人が多い
- 市場は今後も成長する
- 数字で「市場全体は成長する」という前提を判断する
- 投資は概念的な感覚が必要
- まとめ
- さいごに
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さいごに
今回は
「直接見えないコト」の重要性と令和7年以後の投資とは
・・という話をしました。参考になれば幸いです。