はじめに
筆者は2018年1月開始で、純金積立を月たったの1,000円で開始していました。口座振替で淡々と積んで放置すること6年5か月が経過しました。アカウントにログインするのは年1回くらいです。
先日、ふと思い出してログインして貯まった金を確認しました。それを見ておどろきました。
※金投資をすすめる意図はありません。また、正確な情報は再度利用する機関や税務署などでご確認ください。
純金積立とは
純金積立とは、毎月決まった金額分の金を買って積み立てることです。決めた額分、ドルコスト平均法の原理で、毎月一定額で買える量の金を買います。実際は口座内で数字が積みあがっていきます。
毎月決めた金額(1,000円分)で買える分の金を買い付けたことになります。金の価格が低い時にはたくさん買えますが、金の価格が高い時には少ししか買えません。
けれども「買う」とか「買わない」という余計な判断をしなくても買い付けるので、金が少しずつ貯まります。
筆者が6年半、純金積立を実施した理由
6年半前に純金積立を開始した理由は、2つあります。金という現物資産に興味がわいたことがひとつ。当時、そういう本を目にして気になっていました。もうひとつは当時、金の価格が上昇しはじめたからです。
本来、価格が低いときに始めるのが理想ですが、本を見かけても決断できずに、モタモタしてたら、あっという間に相場が上昇しました。
「もっと早く始めればよかった」
と思いましたが、その時点で価格が上がっていると思ったので、まだ迷いがありました。2024年5月現在は、6年前の価格どころではないことになっています。
そこでまずは、最低金額の月1,000円をお試しで開始しました。ただし利用している機関(田中貴金属工業)の場合、手数料が月25円かかります。1,000円に対し25円の手数料は割合にすると2.5%ですから、決して低くない金額です。
それでも実際の価格が25円ですから、お試し気分でまずは口座開設をして開始したのです。
口座開設さえすれば、ハードルは乗り越えたと同じ
こういうことで一番ハードルが高いのは口座開設です。一番めんどうに感じることです。
裏を返せば、いったん口座開設さえしてしまえば、あとは金額を変更するなりスポット購入するなり臨機応変に行動できます。別に使わなくてもいいですし。
ただ、口座さえ開設しておけば、気が変わって積立やスポット購入したくなったとき、すぐ行動に移せます。
けれどもそのあと、増額も解約もせずずっと放置していました。つまりずっと月1,000円の積立をしたわけです。当初は月1万くらい積み立てようかと思ったのですが、それも実行しませんでした。
1,000円は簡単に使ってしまう金額
1,000円といえば、ちょっとお菓子を買ったり、カフェに行ったり、安い服を1枚買ってあっという間に消費してなくなる金額です。
ところが、毎月積み立てることで、本来は何に使ったかわからないような金額のお金が、気が付けば形になる事実におどろきました。
なんといっても金は、少額であっても、普通、無価値にはなりません。ですのでとりあえずそのまま積んで続行し続けました。
純金積立のメリットデメリット
純金積立、つまり金に投資するメリットデメリットをざっくり紹介します。
メリット
金は昔から価値が世界共通で変わらない現物資産として利用されてきました。紙幣と違い、金そのものに価値があるので、ゼロにはなりにくいメリットがあります。
積立であれば、少額でも金を買えるので予算が少ない方や、様子見、練習、お試しなどでも利用することができます。
手元に現物を置かないので盗難、紛失、管理の手間がいりません。
口座引き落としにすれば、ほったらかしでよく忘れることができます。手動での購入は感情が左右するので購入しそびれますが、積み立てならそのようなことがありません。
デメリット
デメリットは、現物資産の場合、盗難や紛失の危険、保管のしにくさです。ただし積立のような買い方をすれば、そのデメリットは軽減できます。
また、価格は情勢に影響されて変動します。
また、金自体が複利を生むようなことはないですね。最近亡くなられた、金融関係のベストセラー本多数の著名な方は「働かない美人の奥さん」と、金に対するイメージを述べていました。
純金積立で積んだ金の売却益には税金がかかります。譲渡所得として申告が必要です。ただし、「売却益」とその年の他の譲渡所得の合計が50万円以下の場合は申告する必要はありません。このほか、雑所得とみなされることがあります。正確な結論は各自税務署にお問い合わせください。
あまり言われることはありませんが、金といえども、金の価値が不変かどうかは誰にもわかりません。もし金に代わる素材が世に出た場合は金も紙同様に屑になる可能性はゼロとは言い切れません。
筆者が6年5か月、毎月たったの1,000円純金積み立てをした結果
こちらが、実際のキャプチャです。積立は田中貴金属工業を利用しています。
2018年1月開始の純金積立は、2024年5月現在、このような結果となっています。
積立てた金額は月1,000円で、手数料が月25円です。
2018年開始で77か月(約6年半)なので出したお金は78,925円。
それに対して2024年5月の評価額は、162,255円です。
つまり現時点では83,330円のプラスで、割合でいえば手数料も含めても、およそ2倍の評価額になっています。
ただしこれは過去に積んでいた金があってこその利益だろうし、これからもプラスになるとは限りません。
とはいえ、び「お試し投資」としては悪くない経過です。これが仮にマイナスになった場合、桁が違うとショックが大きいですが、月1,000円だと思えばあきらめもつきます。
ただ、少額でもコツコツの力は大きいと改めて感じました。
現在貯まった金を現物に変えた場合
田中貴金属工業で、現時点で貯まった金を現物に変えたとします。
何にどのくらい換えられるでしょうか。
ちなみに田中基金属で積立で購入した「金」は、田中貴金属の財産とは区別して保管される「混合寄託」です から安心です。
貯まった金は、金地金や金貨と交換できます。ただし金地金は手数料がかかり、送付してもらった場合、送料が(確か2200円くらいだったかと)がかかります。
現金に換えることもできます。
また田中貴金属はネット取引の優遇サービスもあります。
金地金の場合
出典:田中貴金属工業
金貨の場合
金貨の場合、
出典:田中貴金属工業
まとめ
- はじめに
- 純金積立とは
- 筆者が6年半、純金積立を実施した理由
- 口座開設さえすれば、ハードルは乗り越えたと同じ
- 1,000円は簡単に使ってしまう金額
- 純金積立のメリットデメリット
- 筆者が6年5か月、毎月たったの1,000円純金積み立てをした結果
- 現在貯まった金を現物に変えた場合
- まとめ
- さいごに
さいごに
今回は、6年半、お試し感覚で毎月たったの1,000円の純金積み立てを田中貴金属工業で利用した、現時点の状況を紹介しました。
これまで積んだ金の平均は、グラムあたり6,827円に対して、現時点の金の価格は1万3千円くらいに上昇しています。その差はなんと6年半でほぼ2倍です。
6年半前、「金が高騰した」と思って躊躇しましたが、現在はそれどころではない価格に上昇していることに驚きます。
教科書的な知識と、実際に身銭を切って体験して実感することは、違う現実があることを痛感しました。