
はじめに
「NISA貧乏」が話題です。この言葉には複数の意味合いがあるので、言葉に引きずられないようにしたいですね。せっかく始めたNISA。ここに来て心がグラついていませんか?
NISA貧乏とは
「NISA貧乏」とは、若い世代を中心に「NISA経由の投資を重視するあまり、生活が苦しくなること」を指しています。その背景には将来への不安と、現在の生活を度外視してまでも投資優先にしてしまうことを危惧している現象があります。
筆者が考える「NISA貧乏」とは
「NISA貧乏」について、筆者が考えるところを順に紹介します。「NISA貧乏」には悪い現象と、ただの「あおり」の現象の2つがあると思っています。順に紹介します。
メディアは若者に消費で散財して欲しい
メディアの本音として、若者には消費で散財してほしいわけです。だから定期的に、若者の気持ちを揺さぶるような新しい造語を生み出します。
「○○貧乏」と言い、NISAに的確にお金を回そうとする人の心を揺さぶろうとしているのです。確かに一部、間違った投資をしてしまう人もいるのでしょう。でも、それは本来の貧乏ではありません。
※少なくとも、消費しすぎて借金で首が回らなくなる人より、NISA貧乏のほうが1万倍マシです。
①悪いNISA貧乏
悪いNISA貧乏とは、次のような投資スタイルです。
- 安全資産を確保しないで投資する
- 投資が目的化している
- 度を越した節約をして投資資金を捻出している
- メディアにあおられる
これが一般に言われているNISA貧乏です。ですが、必ずしもこの項目を指していない場合もあります。悪いNISA貧乏は改める必要があります。
安全資産を確保して投資をしよう
第一に投資は猶予資金で行うものです。つまり投資をする前に安全資産という一般預貯金の確保が必要です。万が一、何かあったときにすぐに現金化できる普通預金や定期預金メインのお金です。最低3か月分必要と言われていますが、それは単身の場合です。筆者はファミリーなら安全資産を1年分は確保したほうがいいと考えます。年収の1年分は安全資産で持ちましょう。
お金が必要になった時、すべてを投資に回していると、タイミング的に下落していたらマイナスでも売却する必要が出ます。でも安全資産を確保していれば、下落中も売却しないで乗り越えられます。
投資を目的にしない
投資はあくまで脇役です。投資を目的にしないようにしましょう。そのためには積立を利用して無感情で投資するスタイルが良いです。新NISAでいえば、つみたて投資枠の活用です。ただ成長投資枠でも、積み立てはできます。
度を越した節約をして投資資金を捻出している
投資資金を捻出するために度を越した節約をするのは息切れします。ほどほどの節約に徹しましょう。ただ、どこまでが「度を越した節約」なのかは、主観による判断が多いです。目安として、一度上げた生活レベルは上げにくいです。若いうちはネタにできるくらいの節約をするくらいでもちょうどいいかもしれません。
メディアにあおられない
メディアにあおられないようにしましょう。「NISA貧乏」という言葉の話題化もそうです。今回のNISA貧乏という言葉の背景は、「ほどほどの節約をしてNISAに投資する賢明な人」を何とかして消費でお金を使わせたいという思惑も透けて見えます。
②良いNISA貧乏
良いNISA貧乏は次のスタイルです。このようなスタイルで投資をしているならば、メディアにあおられず我が道を行きましょう。
・安全資産を確保して投資する
・投資を目的化しない
・適度な節約をして投資資金を捻出する
・メディアにあおられない
安全資産を確保して投資する
投資をするにあたり、普通預金や定期預金、個人向け国債などで、十分な安全資産を確保して始めます。十分な安全資産を確保して投資をすれば、株が暴落しても売却をしないでやり過ごせます。
投資を目的化しない
投資は生活の一部ですが、それ自体が目的ではありません。あくまでわき役です。常に投資資金のことを考えていなくてはならないのでは、その投資は間違ったスタイルをしています。投資が仕事でない限り、なるべく手間暇をかけないスタイルを選び、自分の生活を重視ましょう。具体的にはインデックス投資で積み立てを行い、感情や判断を必要としないスタイルが良いです。
適度な節約をして投資資金を捻出する
適度な節約をして投資資金を捻出するのは自然なことです。この場合、本人は自然な節約をしているつもりでも、客観的には無理をしているように思う人もいるでしょう。たとえば車を持たない生活とか、外食に魅力を感じない旅行とか、ユニクロや無印などの安価な服で暮らすなどです。こうした生活について、本人は全く不足感がありませんが、消費が大好きな人にとっては耐え難いことで、「貧乏な人」だと思っているかもしれません。NISA貧乏という言葉の背景には、こうした価値観の違いから生まれている側面も一部あるでしょう。
メディアにあおられない
筆者が20代だったころ、世はバブル時代です。また現代のようにネット環境が一般的ではなく情報はオールドメディアが主流です。またいくら世の中がバブル景気でも田舎に住む若者の給料はたかが知れています。けれども時代の普通が消費なので、収入の大半を洋服やバッグ、化粧品などに充ててしまうわけです。結果として、貯金などの概念がなく、投資など夢のまた夢だった時代です。そういう時代と比較すると現代はある意味、恵まれています。若者の収入は減っているかもしれませんが情報が入ります。新NISAなどの手段も用意されています。結果として収入が少なくても必要なものを得ながらお金を積み立てていく手段があります。ところがメディアはこのような現象を好ましくないと考えるわけです。物が売れにくくなる。だからNISA貧乏という言葉を出して、消費をさせようと促している側面もあるでしょうね。あくまで想像ですけれど。
まとめ
さいごに
今回は
「NISA貧乏」は「消費しすぎて借金で首が回らなくなる人」より1万倍優秀だが、2種類ある悪い「NISA貧乏」vs良い「NISA貧乏」の違い
・・という話をしました。確かに安全資産を確保しないで投資をしたり、度を越した節約でストレスがたまるような投資は見直したほうがいいでしょう。でも、現代でいうところの「度を越した節約」は、冷静に見れば特に度を越していないことも多々あります。
メディアの戦略にあおられず、自分スタイルを貫きましょう。参考になれば幸いです。