最近、わたしはお金の真理 という本を読みました。お金って、得るのは大変です。ですが、使うのはあっという間だと痛感します。
- インパクトが大きい与沢翼さんとは
- 文章から受けた印象
- イメージとは違う誠実な印象
- 印象に残った話
- ミニマルな生活をする
- 最悪の事態を想定する
- お金持ちがお金を使う場合は、意味に注目する
- 意味のないことにはお金を使わない
- さいごに
インパクトが大きい与沢翼さんとは
そして誰もがお金と無縁ではいられないのですが、幼いころからそれを学ぶ機会は決して多くないのが普通です。
その本の著者は、与沢翼さんという方です。「他の著書」にはご本人の姿が映っています。こういっては何ですが、それらの写真のインパクトは大きく、手にするのをちょっとためらうような、独特の気配さえあります。
名前はネット上で見かけることがあります。ですが、私はこの方がどんな経歴の方なのか全く知りませんでした。
ザックリ調べてみると、過去にはテレビでも出演したことがあるようです。また、なかでも派手な生活ぶりが話題になったことがあるようです。
けれどもある時事業がで失敗し、お金のことではかなり痛い目に遭った経験があるようです。
こうした言動が目立っていたので、テレビやネットでも、いろいろなうわさや評判が飛び交っていたようです。
文章から受けた印象
けれどもそうした印象は、本書を読むとすぐに吹き飛びます。この本を読んで真っ先に抱いた印象は、「まっすぐな人」だということです。
まず文章がすっきりしていて明朗です。かつ文章の一つ一つに、本音を含んだ重みがあります。
過去に弁護士になる勉強をしたこともあるそうです。そうしたことを裏付けるように、論理的で、誰にでも理解できるわかりやすい文章が印象的です。
イメージとは違う誠実な印象
テレビやネットで言われているイメージとは、まるで違った誠実で正直な真実が文章ににじみ出ています。同時に、この本に書かれているお金の話は、まさしく真理だと思いました。
この本には、著者の生きた言葉で体験を通したことも含めた注意点が書かれています。お金というものの性質も、魔力も、下手すると陥ってしまうかもしれないことのあらゆる例があります。
印象に残った話
同時に知っておかなくてはならないのは、この本のようなお金が持つ危うさを知ることです。
特に印象に残った話が3つあります。
- 1つは「自分が確証バイアスに陥っていないか」を注意しているという話です。
- 2つめは「スピリチュアルな方向に深入りするな」という話。
確証バイアスとスピリチュアルに深入りする傾向は、関連があるという点も興味深いですね。
- 3つめは借り物で成功者と勘違いしてしまうことの危うさの話です。
確証バイアスの陥りとスピリチュアル
「自分は正しい」
という思い込みを常に疑う姿勢が大事だというわけです。私も著者と同じく、基本的にスピリチュアルは一切信じません。
たとえば小さい所では、財布の買い替え時期とか色、デザインなどとお金に不自由しないかどうかはまるで別の次元の話だと思っています。
財布選びと運の意味
もっとも、運を意識した財布選びの全てを否定する気持ちはありません。例えばこういうことはあるでしょう。
全てにおいて適当に暮らしていた場合、財布も適当に雑に扱っていると思います。当然そういう財布の中はレシートが入りっぱなしで雑な財布でしょう。
いっぽうで常にお金を戦略的に前向きに冷静に扱っている人は財布も中身もきれいなはずです。結果としてお金に不自由しない生活をしていると思います。
ところがこうした前提をすっとばしてしまい、「財布が〇○だと金運が良くなる」というように単なる財布を買わせるための都合の良い話にすり替わっているケースが多々あるわけです。
だから全く良い結果が出ないわけではないけれど、単なる運や「〇○をしたから思い通りの結果になった」というものではないはず。
おそらく著者も、同様の感覚で運やスピリチュアルに対する警告を促していると思われます。お金に関してはこうした感性の餌食になりやすいですから、大事なことをこの本を通じて伝えてくれていると感じました。
借り物で成功者と勘違いをする愚かさ
3つ目は「短期的な欲求はこらえ、長期的に確実に手に入れようとする戦略が大切」という話です。また、著者はミニマルな生活をすることも本書で推奨しています。
たとえばタワマンをローンや賃貸で済む事の危うさも指摘しています。車のローンも同じだそう。
これらのコワさは、借り物でも成功者になった錯覚を抱くことだそうです。大手のサラリーマンも時に同じパターンを歩む危険性を指摘しています。
ミニマルな生活をする
いらない物をメルカリなどで売れば、自分がこれまで使ったムダに気が付くことができるそうです。決して売れたことがすばらしいわけではないんですよね。
同時に著者はこう言い切っています。
お金持ちほど無駄なものは買いません。逆に言うと、お金持ちになるにはミニマルな生活を心掛ける必要があります。
無駄は物だけではなくスマホの課金などの形にないものも同じだそう。確かに現代のお金の使い道は目に見えにくい物が増えています。一度加入してしまうと利用しないのに入りっぱなしになる無駄は多いですね。
最悪の事態を想定する
また、著者は本書で現在のコロナショックで厳しい立場に置かれている企業についても厳しい真実を告げています。
コロナショックはあくまでもきっかけであり、事業を営んでいるのであれば最悪の状態を想定しておくことが必要だったというわけです。
この本を手にする人は「お金を手にする秘訣」を期待した人が多いのかもしれません。一方で実際に読んで痛感するのことがあります。それはお金を長期的に得るには、誠実に堅実に向き合うことです。
お金持ちがお金を使う場合は、意味に注目する
一般のイメージであるお金持ちとは、かつてテレビに映し出されたとされる著者の派手な生活時代のような映像でしょう。ところが実際は、そういう感覚で生活している人はどこか穴が空いているわけです。
ではなぜテレビなどがそうした映像を流すかと言えば、それは多数の庶民が勘違いそして大いにムダな消費をしてもらいたいからでしょう。
「運悪く」、そのようなまやかしの現象を憧れだと勘違いしては大変です。この場合得をするのは自分では決してありません。仮にお金持ちが多大な出費をしているならば、そこには「大きな意味がある」と思って下さい。と著者は言っています。
意味のないことにはお金を使わない
真のお金持ちは意味のないお金は一銭も使わないそうです。裏を返せば意味のあるお金の使い方をするのが大事だということですね。
お金があるから散財していると思うのは誤解であり「なぜ、使っているのか?」真の意味を考えることが単なるイメージにまどわされない秘訣と言えます。
さいごに
様々なイメージが付いて回っているらしい著者ですが、お金に対する真実が「これでもか」というほど盛り込まれています。誰もが一度は目を通しておきたい本です。