はじめに
私が好きな言葉の一つは「日日是好日」(にちにちこれこうじつ)です。
たまたま出会った言葉一つの力で、目の前の光景ががらりと変わる経験をしたことはないでしょうか。
物にほんろうされ、物が手に入らなくなるかもしれない恐怖と不安に覚える前に、少し立ち止まって言葉の力を再確認しています。
日日是好日とは
日日是好日の意味は、一般に次のように解釈されることが多いようですが、解釈は諸説あります。
日日是好日(にちにちこれこうにち、にちにちこれこうじつ)は、禅語のひとつ。もともとは、唐末の禅僧雲門文偃の言葉とされ、『雲門広録』巻中を出典とするが、一般には『碧巌録』第六則に収められている公案として知られる
(中略)
「日日是好日」は、表面上の文字通りには「毎日毎日が素晴らしい」という意味である
出典 Wikipedia
自分なりの「日日是好日」の解釈
自分なりの解釈は、このように受け止めています。
自分が受け止める視点により、日々は好い日になる。自分が「今日は良い日だ。」という視点を持てば、自然に好い日が自分に向かってくる。つまり日々は全て好い日である。
・・物事の良し悪しの多くは結局、自分が見ている視点で決まりますよね。例えば有名なたとえ話としては、コップに半分入った水を「もう半分しかない」と思うか、それとも「まだ半分もある」と思うかでその人の価値観は180度変わります。
だから好い視点に立てば世の中は自分にとって好い場所になりますが、よくない視点に基づけば、よくない世の中となると思っています。
不安をあおる正体
もちろん現実とのケースバイケースはありますが、最近の値上げラッシュなどの問題にしても同じです。
値上げで物の値段が高くなっているけれど、それでも私たちはまだ十分すぎるくらいに豊かな生活を送っています。
この「豊かである」という価値観はむずかしいのですが、少なくとも飢えるようなことはないわけです。
一部「もしかしたら虫を食用にしないといけないかもよ」というような不安をあおる情報がありますが、そういう場合は、国が公開している数字的データを確認したうえで初めて不安になるべきです。
やたらと不安になりがちな人は、一つ大事な前提を頭の片隅に入れておくべきです。それは「不安はもうかる」ということです。人々が不安になると、それらの関連したものが売れます。
食品や日用品だけでなく、多くの人の悩みは経済に結び付いています。例えば身体的コンプレックスなどもそのひとつです。
もちろん、それらについて悩む人のことをどうこういう気持ちはありません。私にも様々な不安も悩みもありますから、その気持ちはよくわかります。
不安を吹きとばす最大の方法は、とにかく「今」目のまえのことに集中して生きることだと思っています。
物質的豊かさは一定必要だが言葉の力は無限
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物質的な豊かさはもちろん一定数は必要です。生命を維持するための食品や住居や衣類、ほどほどの楽しみのためのうるおいはゆとりをもたらします。
私たち人間が物理的な存在である以上、物理的な食品をはじめとした物をがなくては生きられません。
一方で物では決して得られない、人間だからこその概念があります。そのひとつが言葉です。
さいごに
今回紹介した『日日是好日』もそのひとつですが、以前観光で有名なお寺に行ったとき、偶然一枚の色紙を発見して自分のお土産として買って持ち帰りました。
色紙という物に書かれた文字ですが、これは物であって物ではないんですよね。
その色紙は大切にしています。