はじめに
私が好きな言葉は『千里の道も一歩から』です。数年前から、何かにつけ「壁」を心に感じた時、ふっと心の奥底から自然発生的にこのことわざが湧き出てきます。
自分のペースで歩めばいい
周りを見れば上には上がいます。すごい人も大勢いる。そんな時は自分の無力感をいやというほど感じます。けれども大事なのは、人と比較することじゃないんですよね。
軸にあるのは自分が何をしたいかということ。そんな時例えば、この映画を見て改めて一歩でも歩み進めることの重大さを知りました。
あらすじ
玄奘―三蔵法師は長安からブッダの国、インドへと仏典を求め旅立つ。多くの出逢いと別れを経て、灼熱のタクラマカン砂漠を越え、ついにインドのナーランダー僧院へ辿り着き仏教の研究に勤しむ。多くの仏典を中国に持ち帰った時、彼は齢50歳を過ぎていた
玄奘は片道4年もかけて目的に向かって旅をしました。しかもそれは、私利私欲のためではない。
私は当然、玄奘のように自分以外の大勢の人のための旅ではありません。たとえそれが自分だけのためであっても、それすら二の足を踏み続けています。
まずは一歩踏み出せばいい
けれどもある時気づきました。他の人のように、いきなりすごい行動や結果を出そうとするからかえって動けなくるんだ、と。
大事なのは誰とも比較せず、ただ自分の足で一歩踏み出すだけでいい。一歩でも踏み出せば、ゼロより前進したことになります。
実際、夏くらいに思い立ち、亀の歩みで自分が計画したコースを歩き始めました。普通の健脚な人なら一日で歩いてしまうコースと距離を、10回くらいに分けて歩くんです。それでも気が付けば、随分進むことができました。
目的はありません
私の場合、そのコースを歩く意味も目的も実は何もありません。しいて言えば足腰を丈夫にして持久力をつけること。それでも歩くのは、「ただ興味があり、歩くのが楽しいから」です。知らない街を歩くのは本当に楽しい。そこには観光名所も何もないけれど、何もかもが興味深くて目新しく発見があります。
老子の言葉
『千里の道も一歩から』という諺は、類似のものが様々な国の言葉にあります。そのうち「老子」にも類似のことわざがあるようです。
最近たまたま読んでみようと思って積読しておいた本ですが、後でじっくり読み進めたいです。
「老子」の本は多数出版されていますが、この書籍を選んだのはわかりやすさです。アマゾンのサンプルを読み比べて、一番やさしそうで理解しやすそうでした。
さいごに
今回は、私が好きな言葉は『千里の道も一歩から』の思いを紹介しました。私は世の中に貢献するようなたいそうな志があるわけではありません。けれどもたとえそれが、自分のためであっても、小さくてもいいから一歩前進すればいい。あとは進んでから考えればいい。この心がけさえあれば、どんなことにも無力感を感じたり、焦りを抱く気持ちが消えます。