はじめに
みなさんは、自分の時間にゆとりがあると感じていますか?それとも忙しくて全く余裕がありませんか?
時間が足りなくなる原因は様々ですが、私は最近その原因の一つにサブスクリプション利用の影響に気付いてしまいました。
そのため、現在ははっきりした理由がないときには、月単位で利用を停止するようにしています。
その結果として、確かに時間にゆとりが出てきたのです。もちろんそれ以外の方法もありますが、今回はサブスクリプションを無駄に使いっぱなしにしないと時間が生まれるという話をします。
「得」が時間を消費する
少し前に気づいたのは、アマゾンプライムビデオ、キンドルアンリミテッドなどのサブスクのサービスの影響です。
確かにサービス自体はお得なのですが「得」であるがゆえに時間を割いてまで利用しようとする心理が働きます。
一方で「見なきゃ損」「聞かなきゃ損」とばかりに常に大量の映画やドラマ、音楽などを利用してしまいます。(音楽はBGMにすればいいので、マイナス面があるかは微妙ですが)
その結果として、得するつもりが自分の時間を多大に消費しているかもしれないと気づきました。
サブスク活用しすぎは何かと似ている
サブスク活用は、一見かしこい節約法みたいに見えます。けれども冷静に利用法を考慮すると、実は注意しなければならない面があるんですね。
それは「得」をもっと得しようという心理が働くこと。例えば
「せっかく料金を払ってるんだから、もっと見よう」
のように。通常購入なら(例えばDVDレンタルの時代なら)せいぜい週に一作品見る程度だったのが、極端な話、毎日映画を1作品見ることも可能です。
このような利用法って、一見得で元を取っているかに見えますが、結局利用するお得さに追われて平常心を失うんですね。それは結局、得どころか心身が疲れ、集中力が薄れ、それ以外のこと、落ち着いた読書とか時間的余裕みたいなものと引き換えにしています。
まるでスーパーの特売で平常心を失い、必要以上に買いすぎて、結局食べきれずに腐らせてしまうような現象と似ています。
お得感は確かに素晴らしいけど
もちろん、これらのサービスのお得感は確かに素晴らしいです。アマゾンではかなりお得な会員サービスが展開されています。例えばその代表としてアマゾンプライム会員があります。
これは年会員では月あたり400円くらい、月会員でも月500円なのでかなり低額です。にもかかわらずサービス内容は豊富です。その一例としてアマゾンプライムビデオ見放題、アマゾンプライムミュージック聴き放題があります。
一方で買い物の選択肢はもっと他にもあるのに、アマゾンに囲われてしまう側面がありますね。
急いで受け取らないといけない荷物なんてそうそう、ない
それから
「プライム会員で日時指定もお急ぎ便も無料だから、アマゾンから買おう」
みたいな感じです。確かにこういうシステムは助かることがあります。けれどもお急ぎ便など、本当に急いで受け取らないといけない荷物なんてめったにないんです。
ところが仕事をしている人たちは、お急ぎ便で注文が入ったら急いで届けないといけないですよね。これって、結局まわりまわって自分の首を絞めることにならないんだろうか。
読み放題サブスク読書について
キンドルアンリミテッドのような、サブスクの読み放題サービスは確かに、読みたい本がある場合はお得です。
一方で、読みたいというよりも「追加料金がかからないから暇つぶしに読む」ような利用では、結局せっかくの時間を読んでも読まなくてもいい本で時間を消費してしまいます。
「得」を10個より本当に欲しいものを1個持つ
エンタメサービスも読書で選ぶ本も、服も靴もバッグも家具も、「得」を基準に選ぶと失敗します。
得を理由に10個手に入れるよりも、たとえ手に入れるのは1個でも一番欲しいものを手に入れたほうが満足度は大きいのです。
だから何となく安いからという理由で視聴したエンタメや読んだ本よりも、一番見たい読みたいエンタメを見て読んだほうがいい。
安かったから買った10枚のシャツよりも、自分に一番似合う1枚のシャツを着た方がいい。
本当の得は心から満足できること
結局のところ、本当の得とは自分が心の底から満足できるところにあります。そういう視点で見るとサブスクリプションで視聴した映画やドラマは「得だから」と時間を割いてまで見てしまうリスクがあります。
通常料金であれば高額だから控えるところを、追加料金がいらないので時間の許す限り見てしまいがちです。
確かに映画もドラマもよい作品はたくさんあります。けれども見るにもある程度の限度があります。
そういう視点で見ると、サブスクの対象作品は、自分にとってのナンバーワンではないことが多々あります。そしてこれらは時間を消費するので一つの物事をじっくり考察するような機会が奪われます。
これまではじっくり選ぶという段階があり、見るにもコストがあるからそんなに見ることはなかったはずです。
一方で今はサブスクで低コストで見られます。だから時間の許す限り見ることになりかねません。
低コストなサブスクの影響
以前ならこうした余暇の時間をじっくりと本を読んだり、自分で文章を書くことに費やしていたはずが、低コストなエンタメ系のサブスクの登場で、じっくり考察する機会が奪われています。
この調子で受け身で何となくエンタメも本も利用していると、どんどん頭の中が低下していくかもしれません。仮に読書をしても、追加料金がいらないから、ちょっと読んで面白くなければどんどん次に行くような浮ついた読み方をしかねません。
サブスク利用はマルチタスクになりがち
グーグルもアップルもマインドフルネスを取り入れているようですが、前述したサブスクが絡むことで変わってしまう利用の仕方は、マルチタスク的な落ち着かない利用が中心にいなりがちです。
一方でマインドフルネスは「今ここ」に集中する瞑想などの方法ですが、最近主流になりつつあるサブスクが絡む利用は、「心ここにあらず」となりやすいんですよね。
いくらでも別の作品を試せるので、今読んだり見たりしている作品を目の当たりにしても常に心が違うところに飛んでいるのです。
さいごに
自分の時間にゆとりがないと感じるとき、サブスク利用のエンタメや読書を一度考察してみるのも手です。
本当にその作品を見たい、読みたいと思って利用しているのか。もし、いちばんではなく安いから2番3番をたくさん得ているのだとすれば、それは心から満足する機会を失っている可能性があります。
もちろん、まだ多くの作品を知らない初期であれば入門編として低コストで利用できるこれらのサービスは有効に働くことがあります。
一方ですでにある程度の作品を知っている場合においては、一番を見逃し機会損失をしている可能性があるんですよね。
本当の得は何なのかをよく見極めたいと思います。