はじめに
今回は、エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にするの続編ともいえる
新刊、エフォートレス思考 努力を最小化して成果を最大化するを紹介します。
もくじ
- はじめに
- もくじ
- 努力を要しない思考
- 息切れしている人に読んでほしい
- ビッグロックの法則
- 大きな石が多すぎるとき
- 簡単にすることを考える
- 仕事と遊びの共存
- 傾聴の姿勢をとる
- やることの上限を決める
- 手順を限界まで簡略化する
- さいごに
努力を要しない思考
エフォートレス(effortless)とは、努力を必要としないこと。
本書の冒頭は、優秀なパトリックという人物の多忙な例でスタートします。
彼のような優秀な人物でさえ、日々の仕事に追われる日々を送っていたのです。
そこで彼は、3つの選択肢の中から
「がんばらない働き方」
を選んだのでした。
役員の座を手放し、その他の仕事も見直しを図ったのです。空いた時間で睡眠時間を増やし、ウォーキングとジョギングを始め、食生活を改善します。
最終的にパトリスの労働時間は半分になったにもかかわらず、収入が増えてストレスも減り、仕事のやりがいが増えたのでした。
息切れしている人に読んでほしい
この本は、
「走っても走ってもゴールに近づけない」
と感じている人のための本です。
努力は報われるはず。
努力こそが重要である。
私たちは子供の頃から、そう信じてに生きてきました。パトリスも同じように、努力が全ての良い結果をもたらすと考えていました。
ところが努力は、必ずしも思うような良い結果をもたらさなかったのです。
ビッグロックの法則
本書には
ビックロックの法則
が登場します。
空きびんに、いろんな大きさの石を詰める。このとき、小さな石から入れていくと大きな石を入れるスペースがなくなってしまいます。
そこで先に、大きな石を入れれば小さな石も入るという有名な法則の話です。
大きな石が多すぎるとき
ところがここでは、もし大きな石が多すぎるとしたらどうするかの課題が登場します。
その方法とは一番大事なことを、簡単にすることだったのです。
フォートレスな精神とは、肉体的、精神的に疲れがないことです。
そうすればエネルギーに満ちあふれる。そして「今この時」
を味わい大事なことに集中することができる。
簡単にすることを考える
「どうしてこんなに大変なんだ?」
と問わずに
「どうすればもっと簡単になるか」
と考えることが大事だということです。
仕事と遊びの共存
おどろくことに、
- 重要な事
- 楽しい行動
を組み合わせることで仕事と遊びを共存させることができるそうです。
仕事は苦しいもので、楽しいこととは共存できないと思わされてきました。
けれどもフォートレスな精神では、共存させることが可能だという点が特徴的です。
仕事はつらいもので、休日のレジャーは楽しいことと切り離すのではない。
両方を共存させることが新たな進展につながりそうです。
傾聴の姿勢をとる
また、自分の意見、判断を押し付けるよりも人の話に全力で耳を傾ける傾聴の意識が重要になります。
また、部屋を片付けることで得られる頭の中のガラクタの片付けの効果も挙げられています。
同時にゴールは、具体的なイメージが大事だとのこと。
例えば
「痩せたい」
という曖昧なゴールではなく
「体重計を見下ろして60キロ」
の数字を見ている自分のイメージをするなどです。
やることの上限を決める
ついがんばってしまう予防策として、
- やることの上限を決める
- 無理をしない
ことがあげられています。
例えば著者は、1日の執筆量を決め、それ以上は進めないように注意したそうです。
手順を限界まで簡略化する
手順を限界まで減らすことを意識する。
そのためには各ステップを単純化するのではなく、不要なステップをなくすことが大事だそうです。
本書ではアップル社のトリセツ説の事例が挙げられています。当初、アップル社のトリセツは長い説明書がありました。
ところがスティーブ・ジョブズは
「最低限必要なステップは何か」
を考え、優秀なデザイナーたちが考えた15のステップをわずか2ステップに簡略化したそうです。
本書にはその内容が掲載されていますが、もとのトリセツは本書で1ページ半に渡ります。
ところが見直しを行った結果は、だったの2ステップで必要なプロセスが完成したのです。
このようにあまりに手順が多すぎて混乱しているプロジェクトも、ゼロから始めてみればそれで可能な方法もあるという事例です。
さいごに
特にここ4~5年というもの、健康上の大きな転換があったのをきっかけに、とにかく余裕がない日々を送ってきました。
常に何かに追われているような、まったく時間的ゆとりがない日々を過ごしていました。
ところがやろうと思うことの半分もできない現象に、常にあせりを抱いていました。事例もレベルもまったく違うけれど、本書の冒頭に登場するパトリスの悩みはまさに自分のなやみでもありました。
本書には物事を簡単にすることが解決の糸口になると書いてあります。これはまさに、もともと自分が考えていた一貫したテーマそのものと同じです。
「簡単に暮らせ」
というブログタイトルは、簡単に考え、簡単にすることの工夫が、すべての解決の糸口になるということを自ら考えて掲げたテーマだったのです。
これは今後も一生、掲げていくテーマとなるでしょう。